富山に行ってきました。今回は”おわら風の盆”を見ることが主な目的だったのですが、知人の紹介で、あちこちご案内いただくことに。
富山は日本一の持家率、日本一の家面積で知られた(つまり資産リッチ)ところですが、コンパクトシティの先駆けとしても、一気に名をはせています。そんな富山で感じたのは”旦那力”です。文化の背景には、社会的に成功した方が、後から来る人を応援する、芸術家の作品を購入する、自ら資産をなげうって文化を創造する、といった”旦那”の貢献が随所に見られることでした。
訪問したお宅で受けたもてなしにも、今の日本ではもう死語になりつつある”名家”の格や温かさを感じました。古き良き日本の良さと革新が同居している魅力的な地域です。
旦那たちが建てたお屋敷には美意識が宿り、決して成金では作りえない知的な遊び溢れる空間でした。欄間・床材・照明に至るまで、その趣味の良さを感じさせるお屋敷を見ることができます。そしてそのお屋敷を、現在成功している旦那たちが継承し、維持・活用しているところは更に素晴らしいと思います。
東京には旦那不在で、ちょっと小金をかせぐと派手に使ったり刑務所に入ったり人もいれば、資産をほとんど海外に移しちゃって国が沈んでも安泰!と自慢する人まで出てくる始末。もちょっと小物になると、男の夢はハーレムとばかりに、愛人作ったりキャバクラ通いになったり・・。ここまで来ると、お金を稼ぐこと自体がみっともなく思えてきます。
が、まだあった日本の美しい旦那の姿!才覚ある人は、しっかり稼いで地域や後の世代に貢献することで背中を見せる。これが継承されて日本の力になるんだと感じました。