新年明けましておめでとうございます
昨日から仕事はじめの方も多いのではないかと思います。
2024年は、新年早々の地震に飛行機事故と、悲しい出来事が続きましたが、今年の年明けは穏やかでした。このまま無事が続き良い年になることを願っています。
ホテルスパは年中無休ですので、現場から連絡があったり、私自身も顔を出したりしますので、年末年始も仕事が続きます。そんなバタバタ中でも続けているのは、おせち料理作り。
通販で購入したり、お料理屋さんに頼んだりする方が多くなり、手作り派は少数になってきた感があります。今回も、外に頼もうかと思いましたが、結局何となく作りました。
取り分ける時に四苦八苦する栗きんとんを、今年は茶巾でざっくりまとめてみました。
今年はお雑煮に菜の花を入れました。
おせち料理については、そもそも作るかどうかの前に、食べるかどうか、から分かれているのが現代。もともとは、年始はお店がやっていないため、保存料理でお正月を乗り切る必要があり考案されたものなので、現代生活には不要な料理です。かつ、主婦を休ませるため、という趣旨もあり、お重に入っているものをそのまま食べる=冷たくてもOK、であったはずが、暖房が進み保存しきれない、やっぱり温かいものを食べたい=品数が増える、肉が増える、などなど、結局当日も相当手間がかかることになり、これも負担増に繋がっています。
などなどの事情の変化もあり、本来は消えてなくなるはずの料理が、なぜか”もてなし料理”として残ってしまったのが、今のおせちです。専業主婦の方で料理好きな方から、高齢化に伴って作れなくなったとの声を聞くので、家庭料理としてのおせちは、ほぼ絶滅危惧種だと思います。一方で、新規参入組=若い世代、については、最初から”買うもの”の認識が強いようなので、継承は難しいのかもしれません。
私がおせちを作るきっかけは、小学生の頃にさかのぼります。母や祖母が作っていたおせちですが、ある年、年末に母が風邪をひいてしまい、おせち無しの年越しになりました。(材料はあった)お雑煮は父が作ってくれたような記憶があります。そんな年始、来客がお越しになることになりました。母は臥せっているし、おせちは無いしで、父が断るのかと思いきや、”支度をしろ”の指示。何とか掃除をして、お茶の準備をしていると、”正月に客が来るのに料理と酒が無いのはダメ”と言われ、なぜかそこから三姉妹でおせち作り。(作ったことない・・・)そこから、大騒ぎをして何とか数品作り、お重に入れて出しました。(お客様には気の毒なことでした)
その後、姉が食物栄養科を持つ大学に進学し、おせち作りの実習後に帰省したことで、料理は一気にグレードアップします。紅白なますはすべて包丁で切る(繊維の向きが揃って美味しい)、きんとんは、ちゃんと裏ごしする、とにかく良い出汁を取る、などなど、同じ料理とは思えない味の変化でした。
その後結婚。別におせちを作ることがマストではなく、とにかく忙しかったので、デパートでのおせちをいくつか買ってみました。。有名料亭のものを購入してみたのですが、甘くて味が強くて、それにビニールゴミがすごい・・。特に、大好物の栗きんとんは飴のようにべたべたしていて、かつて食したものとは別物。黒豆も・・。で、そこから、好物だけは自分で作る→結局すべて作るに変化しました。
冬の食材は、乾物類が多いので、戻す時間、漬け込む時間がかかります。逆に言えば、放置時間はお休みです。放置している間にメールチェックをし、電話会議をし、ZOOM会議をし、テレビを見ながら食材を切る、を数回繰り返すとおせちが徐々に仕上がっていきます。むしろ、この時間で仕上がりそうにないものは作りません。
作った後のお楽しみとしては、黒豆寒天があります。黒豆を煮る際に、煮汁が出来るのですがこれが結構たっぷり。最初の頃は、持て余して捨てていたのですが、ふと思い立ち、寒天で固めてみることに。これがなかなか美味しい!これにきな粉をかけていただきます。毎年少しずつ味が違うので、甘味が弱かった年は、これに黒蜜をかけます。きんとんは、パンに乗せて朝食のスプレッドにしています。
今年の新作は、炊き込みご飯。好きな料理屋さんで、最後に炊き込みご飯を出してくれる際、魚の骨の出汁や向付に使わなかった部位を工夫して使っていました。これはいけるかも、と思い、残ったシイタケ、鶏肉、筍の硬いところなどをザクザク切って、煮汁とともに炊き込みご飯の具にしてみたところ、これが絶品。
七草かゆを食す今日の前日までに、おせち残りも完食し、すっきりした気分です!という達成感があるので、やっぱり来年も作ると思います。