何はともあれ、いつでも歩く・逃げられる、という服装がマストになってきた東京では通勤風景も変わりつつあります。カジュアル、ぺたんこ、リュック。このところアウトドアづいていたので、エーグルやノースフェイス、メレル、モンベルといったブランドにも親しんでいたこともあり、これを機に数点買い足すことに。
持ち運びできるフラットシューズ(底がゴムだとなお良し)とかトレッキングシューズで普通の服にも合いそうなやつとか。
新宿で揃うと思って、伊勢丹や丸井に行きました。東口~西口もうろうろ。その最中、見慣れぬ風景が。伊勢丹の1階の靴売り場に縄をはったエリア出現。場違いな雨漏りを思わせるような急ごしらえの縄のはりかた。伊勢丹らしくないなあ、と思って寄っていきつつ、ここって何だったかな、と思い出していました。そう!ここはシャネルの靴&バッグの売り場だったんです!商品は全て撤去され、場違いな廃墟感が。その唐突な感じが”大急ぎ感”を表しているようです。以前ここでサンダルを買ったことを思い出し、とっても複雑な気分に。
西口で通り抜けた小田急のブランドショップフロアも、すべてクローズされていて、シャネル、カルティエといった高級ブランドのフロアには明かりがまったくついておらずシャッターが下ろされていました。ついでに言えば、伊勢丹お向かいの巨大なH&Mも全館クローズ。
知り合いのライターさんが、外資ブランドは業務停止になっているところもあって雑誌撮影の貸し出しも難しいの、企画変えなきゃ、と困っていたので、地震の混乱?と思っていたのですが、今は原発懸念からの東京撤退のようです。(あともしかして略奪懸念?)まあ、この先シャネルなどの高級ブランドを買いたい気分になるかどうかは別問題として、さっさと逃げるような姿勢にはやや疑問が。
特に、シャネルは日本文化を絶賛していたんじゃないの?自分の心は日本人だ、と派手にメディアで語っていた社長さんは今いずこ?これで後になって”やっぱり日本人は素晴らしい!”なんて語ることは無いでしょうね?
で、私はといえば、丸井のやや暗い店内でも、親切に商品の説明をしてくれて、倉庫にサイズ違いを取りにいってくれた店員さんのサポートで、無事めあての商品を購入して帰りました。こんなときなのに、丁寧に接客してくれて有難う、と心の中でつぶやいていた私に、”こんな時なのにご来店いただいて本当に有難うございます!またどうぞ!”とエスカレーターのところまで見送ってくれました。
当面、実用的で動きやすいものが主流になると考えられる東京、しばらくシャネル戻ってこなくていいかも。