安藤忠雄氏の展覧会、“挑戦”を観に行ってきました。話題の展覧会なので、会場はとっても賑やか。
展覧会を観た多くの方が、すでにSNSなどで発信しておられますが、音声ガイドは絶対に!お聴きになることをお薦めします。内容は真面目で真剣な、安藤氏のお話なのですが、あまりに”らしい”語り口に、思わず爆笑します。”あはは”、と大声で笑って、周囲の白い目にはっとしてしまいます。
笑いが絶好調に達するのが、ここ、光の協会です。
ちなみに、後ろから見るとこんな感じ。
私はこれまで写真でしか見たことがなく、この十字の部分に、ガラスが入っているのかいないのか、いつか現地に行った方に聞きたいと思っていました。アーティストなら、ここにガラスは絶対に入れない、でも、結婚式場だから、それは不便極まりないし・・。
答えは、”現地にはガラスが入っている、でも、安藤氏はガラスを取りたくてしょうがない”でした。もうこのあたりで、爆笑また爆笑です。
松山のプロジェクトでご一緒した際に、打ち合わせの機会と講演を聞く機会がありました。ちょっと他の建築家とは別格の扱いを受けている方なのですが、お話を聞く機会があればあるほど、理由がわかります。とても魅了されて、元気が出ます。お目にかかった時は、大きな手術をなさった後で、体調が芳しくないと伺っていましたが、それでも、凄まじいエネルギーでした。そして、超ポジティブ!
”簡単じゃないことにチャレンジする””チャレンジすることは、一生懸命に考えること、知恵を絞ること””諦めないこと””続けること”という言葉が何度も出てきます。正直これには意外でした。世界的な建築家で、著名な方なので、”楽々””先生的に”お仕事なさっていると思ってました。でも、講演会で聞いた、数々のプロジェクトは、予算が無い、頑固な関係者、規制や役所との交渉ごとでの頓挫など、粘って後の再開など、まさに”挑戦”の連続でした。正直、“頑張っている”つもりの自分が恥ずかしくなりました。
展覧会後半になるほど、プロジェクトは長期で、社会的な意味合いのものが増えてきます。直島のプロジェクトは、今でも続いていますし、ロック・フィールドの工場の建築も、まだまだ続きます。そして大阪の桜並木も緑化も。私は、この”巻き込む力”と”粘り”に強い感銘を受け、その後本を数冊買いました。あ~あ、という気持ちになったとき、安藤イズムの本を手に取ります。
会期中に、もう1回は行きたい!そしてまた爆笑するぞ~。