ちょっと前の週間ダイヤモンドに、ゴルフランキングが出ていました。ちょうど地下鉄で移動中だったので、おおっと思い早速読みました。
いくつかの切り口でランキングが紹介されているのですが、シーガイアのフェニックスカントリークラブが”ゴルファーが選ぶ”の部門でトップになりました!!これは関係者の悲願だったので、やっと達成できて本当に嬉しいです。
私が在籍していたときも、3~4位ぐらいまでは行くのですが、なかなかトップを獲得できず、”なんで~?””基準がおかしいんじゃない?”と身びいき甚だしい私たちは、この時期いつも怒っていて、ダイヤモンドの編集関連の知人に、いつも抗議&お願いを重ねておりました。
もうじき、ダンロップフェニックストーナメントが開催されますが、この素晴らしいトーナメントが、ゴルフ場の歴史を作ってきました。幼いころの私にとっては、ゴルフは縁遠いものでしたが、トーナメントだけは”外人さんが来るゴルフ大会”として、はっきり覚えています。
世界一流のプレーヤーを宮崎に集めるという無謀な試みは、シーガイアの創業者である佐藤氏が始めたものですが、周囲の人は彼を”ドンキホーテ”と呼んだそうです。30年以上も前のこと、費用は?運営は?できない理由だらけだったといいます。その困難を乗り越えて、何十年もかけて作り上げられたブランドがフェニックスなのです。
4日間に亘って行われる試合ですが、その前日に行われるプロアマと前夜際は、それはそれは見事なものです。国際会議場をフルに使って、一流ミュージシャンによるパフォーマンスと参加ゴルファーたちのスピーチ。奥様の出席も多く、日本とは思えない華やかさです。
そして大会ボランティアが多いのもこの大会の特徴です。このために全国から集まってくる大会ボランティア。主のような人もいます。タイガーウッズが何度か参加してくれていますが、彼は偉大なプレーヤーであると共に、人としても素晴らしい人です。フルラウンド終わって、疲労困憊しているときでも、必ずボランティアのねぎらいに来てくれます。IMGの契約のもと、彼と写真を撮るなどというのは至難の業なのですが、このときばかりは例外。あっちこっちでタイガーを囲んで撮影会のオンパレードでした。
シーガイアの再生が始まったときは、ゴルフ業界はどん底で、多くのゴルフ場が叩き売りされており、会員権も紙くずになっていました。そんな中、”ブランドを活かした思い切った投資で再生する”というファンドの決断は、大胆かつ賢明なものだったと思います。クラブハウスをリニューアルした際に、過去のトーナメントの優勝者たちのゴルフバックを飾るメモラビリアのコーナーを作り、スコットランドを思わせるシックなレストランやバーを作ったり。そしてその総仕上げがタイガーウッズの招聘でした。このインパクトはその後、別の課題をもたらしましたが、フェニックスの復活のためには、不可欠なものでした。
宮崎のような片田舎に、なぜか40,000円もプレーフィーを取るゴルフ場があり、東京のビジネスマンたちが、宮崎行きの飛行機で、嬉しそうにそのコースを語る。とそんな風景を羽田で見かけると、ブランドの夢の力とそれを支え続ける人の思いを感じます。
フェニックスカントリークラブそのもの、そしてプロジェクトに関われたことは、今でも私の誇りです。美しい松林でプレーをしたことのない方、ぜひ一度どうぞ。この秋から本当のオンシーズンが始まります。