先週、東京で行われた、コーネル大学のスパセミナーに出席してきました。講師のメアリー・タバチ教授は、”スパ”の定義や現在の流れを作ったと言われている人。以前お目にかかった、コーネル大ホテル学科の教授たちも”信念の人”と絶賛されてました。
スパの投資収益に関するセッションは、もう一歩踏み込んでほしかったな、というのが正直な印象でしたが、それよりも何よりも、タバチ教授のパワーや、思いのほか(?)多い熱心な女性の出席者の姿に感銘を受けました。
内容で印象に残ったのは、”スパに行く理由(リピーター向け)”のリサーチの中で、一番に挙げられた理由が”大切に扱われたから”という項目だったことです。”効果を実感できた”とか”マッサージが上手”とか具体的な理由が上位に来ることを想像しながら聞いていたのですが、米国の調査で、こういった回答があったことはやや意外でした。
現在準備中のスパ。具体的な準備が着々と進む中、数字のことも避けては通れず、計画、交渉と”渇いた”業務に忙殺されることもあります。投資収益を学ぶために参加したセミナーでしたが、そこで得た一番の収穫は初心に帰ることでした。
私自身がスパ好きになったのも、この理由に他なりません。そういう場所を作りたいと思って、手掛けた1軒目のスパがウィンザーホテル洞爺の”ブルームスパ”でした。毎日、たくさんお客様にお目にかかる中、お声をかけてくださる方達も多くいらっしゃいました。驚くほど多かった言葉は確かに”大切にしてもらって嬉しかった”だったのです。
施設のレイアウトを考える、メニューを考える、バスローブを選ぶ、使用する商材を選ぶ、など一つ一つパーツが組みあがっていきます。でもこの先、何より大切なのはスタッフなのです。”大切”の意味を知り、仲間ともお客様ともいい出会いを作っていける人、そしてそこから、豊かな人生を作っていける人。これから、採用活動が本格的に始まります。