最近、パンメーカーのCMに”かもめ食堂”が登場しています。北欧を舞台にしたさりげない映画。大好きな映画で、恵比寿のガーデンシネマで2回観ました。いい感じだなあと思っていたところ、私の周りにもファンが多く、その後も、色んな映画館で繰り返し上映されているところを見ると、根強い人気があるのだと思います。
海辺を歩くシーン、北欧の町並みを背景とした数々のシーンのどれも絵になっていますが、何より私が好きなのは、主人公が料理をするところです。コーヒーを淹れる、サンドイッチを作る、パンを切る、魚を焼く、そのどれも手元に愛情が溢れていて、どれもとってもおいしそう!
体にいい食べ物や食べ方など、色んな考えがあるのでしょうが、この映画の幸せなシーンを見ていると、丁寧に作られたものを笑顔で食べるのが、きっと一番体にいいのでは、と思わせてくれます。(この映画を観て、我が家の食卓にはサーモンプレートが登場するようになりました)
小林聡美扮する主人公とその友人ふたり(片桐はいりともたいまさこ)が小旅行に出かけるシーンがあります。スパに行って、ちょっとおしゃれして、マダム気分を満喫します。海辺の風景がとっても素敵で、気持ち良さそうだなあ、と思わせてくれます。
実は、この3人、それぞれに悩みや寂しさを抱えて、この町にやってきています。海辺の景色、スパの後のリラックスした感じなどを見ていて、数年前にフランスのサン・マロに行ったときのことをふと思い出しました。旅に出るとき、スパで女っぷりを上げたいとき、リラックスしたいとき、きっとちょっぴり背負ってるものがあるのよねえ、としみじみ思ってしまいました。
私が1件目のスパを作りたい、と思ったときの気持ちを思い出させててくれて、こんな雰囲気のスパにできるといいなあ、と思わせてくれる、そんな映画です。