”百聞は一見にしかず”という言葉の意味について、最近ふと考えることがあります。この言葉、もちろん間接的に人から話を聞くだけより、自分で直接見にいったほうが良い、という意味だと思いますが、それだけでもないような。
今回、久しぶりに”初めての場所に一人旅”しました。行きなれているところ、国内、であればそれほど周到な準備もしないのですが、治安の問題・時差の問題・体調の問題などなど、海外に対してはどうしても慎重にならざるを得ません。若干楽しみが減っているかな、と思うこともありますが、これまで一人旅を繰り返しても大きなトラブルに遭っていないのは、この慎重さのためだと思っています。
今回、初のドイツ行きだったので、旅行関係の本も買い、ネットで調べて、と準備をしました。さらっと本を読んだりTVで旅行番組を見るのと違い、自分で動くための準備なので、それはそれは真剣です。ホテル選びもまずは利便性と治安、あとコスト。空港から1か所目への移動、荷物はどうするか、などなど考えているうちに、街の概要図を見て・・。で、仕事の場所はどうか、そこでは食事ができるか、夕食は・・。空き時間に少しは観光できそうか、などなど知恵熱が出そうです。
結局、準備する中で、随分その国の概要を学ぶことができます。この準備も含めての”百聞は一見にしかず”なのかなあと思ってしまいます。で、行けばいったで、”せっかくだから”とウロウロするわけで、博物館だの美術館だのに足を運びます。
今回フランクフルトに行くにあたり、悩みつつ行けなかったのが、ユダヤ博物館でした。これは私の勇気の無さだと思います。ちょっと空き時間があったので、建物の前まで行ったのですが、どうしても入ることができませんでした。その代わりに、と入ったのが、ゲーテ博物館。行く前にはさほどの興味も無かったのですが、入ってみるとかなり興味深い。当時の上流階級・知識階級の生活・教育の内容を知るいい機会となりました。ゲーテの作品を読んでみたいと思います。
というわけで感じた”百聞は一見にしかず”。よく観光では”予感・体感・実感”というプロセスを口にしますが、まさにこの段取り通り。準備して→行ってみて→興味を持ったことを調べるので何度でもおいしい旅となります。