先週の土曜日、軽井沢プリンスホテルイーストの料理の打ち合わせのため軽井沢へ。いつも陽気な飯塚総料理長から、”今フレンチは苦境に立たされているんだよ、店に行ってあげて!”との話が。震災以降、ハレの場には人出がなくなってしまい、ハレ典型であるフレンチは店を閉じるところが続いているのだとか。
この日の午後、夕食は津之上坂の”よね山へ”。地震以降、ずっと行きたいと思っていました。もちろんここのお料理を食べたい、という気持ちが一番ですが、もう一つは”お客さん来てるかな、ちょっと心配だな”とのファンとしての気持ち。でも、足を踏み入れてみると、席はいっぱい。どの方もなじみのお客さんのようです。
人気の店ではありますが、満席なのを見たのは初めて。ああ良かった~とほっとしました。”米山さんすごいね、いっぱいじゃない!”と話しかけると、”いっや~ありがたいっす。ほんと毎日読めないから、魚の仕入れとか悩んじゃうんですけどね~”聞けば、法人予約が入らなくなって、個人のみになってしまった。個人はあまり事前には決めないから、当日予約になってしまうとのこと。
”良かったね~ほっとしたよ。何だかうれしい!”と話すと、えへへ、うちは味で勝負ですから!と元気に言いつつ、醤油をこぼしておっっとっと、次はお茶をじゃぶっとついでいる気配。こらこら・・。客足が落ちている(一般的に)などと言われると、”つぶれちゃ困る!”と思って、大切な店に足を運ばなきゃ、と思うのです。きっと他のお客さんも同じ想いだったのでは。
全力で作っている力作をいただきつつ、うちのスパもゲストにそう思われたいものだなあ、と感じます。