神楽坂のla kaguで、地方の街づくりをテーマにしたトークショーがあるというので、出かけてきました。新潮社の倉庫が、サザビーと隈研吾さんの手で生まれ変わったla kaguでは、文学に留まらず、幅広い分野のセミナーやトークショーが開催されています。
会場には、プランのボードや模型がずらり。写真撮影の許可をいただき、パチリ
隈研究室のマスタープランの下、若手建築家が住宅を設計するというもの。コンペで選定されるプロセス。
西条市の地元企業が主体となって進めているこのプロジェクト、エネルギー、テクノロジー、グリーンインフラ、食、建築などの要素が包含されているそうです。
想い溢れる関係者の方々のお話を興味深く聞きました。
このプロジェクトに興味を持ち、話を聞いてみようかと思ったその理由、それはほとんど同じ構想をシーガイアのために作っていたからです。リゾートの一角にあるという点で、このプランとはやや異なるものの、地元を離れた若者が住みたくなる場所、旅行で訪れた人が定住したくなる場所が、地方には必要だと考えてのことでした。
プランを具体化する上で、ハードルになっていたのは、エネルギーとエコの要素でした。単に見栄えの良い箱を作っても、維持できなければ意味が無いからです。ひとたび作った箱を維持できなくなることの問題を、オーシャンドームで嫌というほど理解しました。箱を作る際には、維持するためのエネルギーとメンテナンスのプランを厳しく設定することは不可欠なのだともいます。そして、時間が経つほどに環境に馴染む素材とデザインも。この試みから10年以上が経ちますが、地方への関心の高まりと、地方定住を促進する上で、デザインとテクノロジーの重要性が広く認識されてきていることを実感しました。
補助金無しで進行しているとの説明でした。それもとてもリアルだな、と感じました。
青凪のプロジェクトでご縁のある愛媛、西条市にも一度行ってみたいと思いました。