週末の日経の記事に、ホテルがスパを導入している、といった内容が大きく掲載されており、その中で、ウィンザーホテル洞爺やシーガイアでもスパを導入し、再生に一役、といった記載がありました。
確かに、目に見える部分としてはスパの導入ですが、実はその両方とも、食のあり方を大きく変えました。ウィンザーはもともと食の意識の高いホテルプロジェクトでしたので、シェフたちと相談して、スパキュイジーヌを導入し(5年経った今でも、メニューが変わっていない・・・と顧客に言われることがつらいのですが)、シーガイアは、食材調達もメニューも大幅に転換しました。
スパは滞在・食事・運動で完結すると考えており、ずっと私がトライしていたのが、リゾートでの快適な体の動かし方でした。実は、これがなかなか難しく、2つのリゾートでは導入まで至りませんでした。
まず、一番基本的なところで”ウォーキング”を考えてみました。洞爺は山の頂上で、ゴルフ場以外はあまり歩けるところがありません。道路をずっと降りて麓の牧場(ここのソフトコリームは絶品です!)まで片道1時間、往復2時間はちとつらい、あと、何より、雪と霧に包まれる期間があまりに長いため、それほど魅力的には思えませんでした。
シーガイアこそ!と張り切って歩いてみたものの、直線道路は車横の歩道で、かつ何故か朝の早い時間にはトラックのオンパレード(これは本当に止めるべきだと思います)松林の中の道はすがすがしいものの、ホテルからは遠い(コンドミニアムからはとても近く、理想的です)というわけで、これもホテル宿泊客にはいま一つ。
そもそも、私がリゾートでのウォーキングを考えたきっかけは、バリのアマンキラとフォーシーズンズ(ウブドの方)ガイドについて山を歩いたり、ライステラスツアーと呼ばれる田んぼと川べりを歩くツアーがそれはそれは楽しく、何でもない普通の場所なのに、アイディア次第でプログラムになる面白さを知ったのです。
日本でもやってみたいなあ、と思いつつ今度は軽井沢。理想的でした!!まず何と言っても敷地が広い。プリンスの特徴としてコテージがありますが、コテージをつないで、整備された緑・歩道は全て歩くと1時間以上かかります。この間、当然車ゼロ。美しく快適で、本当にいい空気を胸いっぱいに吸い込むことができます。車が通らないため、安心して木々を眺めながら歩けるって、本当に幸せなことです。
軽井沢のスパの立ち上げにあたり、コテージを準備していただいたので、ほぼ毎朝てくてく歩いていました。こんな場所他にないよなあ、と思いつつ、日々ルートを変え、徐々に企画のイメージができてきました。
色んなリゾートがあるとはいっても、まとまった歩ける土地を持ったところはそうありません。これだけ歩ける場所を持っているのは、軽井沢プリンスだけだと思います。そしていよいよ、私の5年越しのプログラムが来年形になります!