先週末、広島に行ってきました。
度々訪れている広島ではありますが、なかなかホテルから出れないことも多かったので、今回は観光客気分であちこち出かけました。
目当ては”美術館”です。きっかけは、何かの新聞か雑誌で、世界中のモネのコレクターが探している逸品が、広島の美術館にある、という記事を読んだことでした。パリのマルモッタン美術館やオルセーを訪れ、モネファンになっている私、これはぜひとも!と思って探していました。
それは意外なほど身近な場所にありました。ひろしま美術館という街中の便利な場所で、これまでに何度も車で通っていました。瀟洒な建物の中がいくつかの展示室に分かれており、時代で分けてあります。
ありました!第1展示室に目当ての作品が。”セーヌ河の朝”というタイトルでした。このシリーズでモネは21点の作品を描いたと言われているそうです。(睡蓮もたくさんありますし)その中で、秀作と言われているのがこの作品だそうです。すがすがしく、本当に素敵!
せっかく来たし、じゃあ他も一通り・・・と思って進んでいくと、あるわあるわ、ルノワール、ゴッホ、ドガ、ドラクロワ、ロートレック、セザンヌ、フジタ・・・・もちろん模写ではなくオリジナルです。どうしてこんなに・・、しかもいい作品揃い。
オルセーやルーブルに出かけると、一人の画家で一部屋分並んでいることもありますが、それを見ると、その画家の作風の変化や成長を見て取れます。素人目に見ても、”う~ん、この頃はいまいち”というものもあったりして、世に出ている著名な作品に至る天才たちの軌跡を見て、勇気づけられたりなどもします。
ここの美術館はまるで上澄みを集めたかのようなセレクション、どうやって誰がこんなに集めたのか・・・と考え込むことしきり。しかも人の入りも程よく、ゆっくりと秀作を堪能できます。いいなあ~~~ここ・・。東京の美術館で展覧会を見ると、まずは人ごみと戦わなければなりません。私は背が高くないので、いつもピョンピョンはねたり、横から覗いたりで、もう鑑賞どころではありません。
こう言ってはなんですが、地方都市(大きいとはいえ)の美術館のコレクション、きっとモネの1点ぐらいが見所なのかと思っていましたが、あまりのレベルにもうびっくりです。
広島って豊かな街なのね・・・贅沢な気持ちに浸った1日でした。また来ようっと!