有楽町西武が閉館するというニュースもあり、紀伊国屋が経営不振でJR東日本の傘下に入る、というニュースがありで、時代の変化を感じます。でも、確かにこのところ、有楽町西武はかなり悲しい店舗になっており、かつての華やかなりし時代を知るものとしては複雑な気分になっていましたし、紀伊国屋はとにかくとにかく価格が高く、それでいて品揃えは今イチで、”これでやっていけるのかな”と不思議に感じていたので、報道にもそれなりに納得しているところです。
買い物をしつつ、色々感じることもあるので、ネットで購入するだけでなく、できるだけ色んな場所をウロウロするようにしています。お買い物を楽しみつつ、日々発見もあります。
最近の比較は百貨店とユニクロです。ユニクロでは接客を受けた、という印象はありませんが、在庫の確認をお願いしたり、試着や裾上げをお願いする際、待たされたり不愉快に感じることもまたありません。自分で探して自分で買って帰る。その行為において必要なサービスは提供されていると感じます。価格が手ごろなので、あまり期待をしていない、という面もあるとは思いますが。一方で、百貨店。こちらには当然価格が高い分きっちりしたサービスを期待します。が、このところかなりガッカリすることが続きました。みだしなみが悪い、おしゃべりをしていて、声をかけても来てくれない、商品知識が無い・・・こうなってくると、あえて百貨店で購入する理由は無くなってしまいます。特に、家庭用品売り場では、コットンの種類のこと、漆器の手入れの仕方など、百貨店のベテランならではの知識に期待したのですが、まったくダメでした。買う気満々で出かけて、手ぶらで帰るのは結構切ないものです。
そうなってくると、やはり専門店・路面店、ということになるのでしょうか。同じブランドを扱っていても、路面店のサービスには、感心させられることが多々あります。何といってもすごい!と思ったのが六本木のキートン。以前、他店で購入したそのブランドの商品が、ちょっと大きいので、着る機会が減って残念だ、との話をしたところ、お直しをするので持ってきてほしい、と言われました。持参したところ、一回りコンパクトになり、体型にもぴったり。(全てほどいて仕立て直したのだと思います)ついで、ボタンが取れた後、同じ色の糸が無いので、またまた相談に行ったところ、その場で即効お直し。ちょっと糸が緩んでいたところも全て直してありました。ちょこっとのぞいてみても、本当たまにしか購入しない私の好みや手持ちの服を覚えていてくださることに感心しきりです。
あと、印象深いのが、表参道ヒルズのADOREというブランド、というか以前いらした店長さんです。この方は本当に見立て上手。”こういう機会に着る服”と伝えると、次から次へとコーディネートしつつ並べてくれ、しかも、似合う似合わないをはっきり言ってくれました。なので、”一枚だけ”と思ってお店に行っても、大きな袋いくつかを抱えて帰ることも珍しくなく(そういう場合は宅配手配をすぐにしてくださるところがまたスゴイ)、あ~また買っちゃった・・と思いつつも、ずっと通っていました。でも、その後異動のお知らせが。とても優秀な方でしたので、本社に栄転になったようでした。当然と思いつつガッカリ。その後何度かお店には行きましたが、他の方の接客ではいまひとつ購入まで至らず、その後、このブランドの服は一枚も増えていません。
ネットでも買える、接客無しでも買える、それはそれで便利だと思います。でも、そもそも必需品でないオシャレ着の場合、やっぱりトキメキが欲しいなあ、そのために働いているようなものですし。既に素敵なものは街中に溢れていて、デザインにも品質にも”絶対的価値”を見出しにくい状態です。だからこそ、”人”による最後の一押しが効くのだと思います。私自身は”百貨店不況”だと思ってはおらず”百貨店人材不況”だと思っているのですが。何と言っても便利さと優雅さでは群を抜いている百貨店。お買い物の楽しさをちゃんと提供してほしい!がんばれ~。