スパの運営、というと、"タダで受けられるんでしょう、いいわね~”などと言われることがありますが、お仕事として行う以上、そういいことばかりでもありません。
まずは、実技評価。採用試験を受けにきた方、社員のトレーニング中、再トレーニングの後などですが、既に順調に成長している人は確認の機会が少ないため、私が受ける場合は”未知数”か”問題アリ”の場合のどちらかです。たま~に、試験のつもりで受けたトリートメントが”とっても良かった!”という場合があるのですが、年に1回あるかないか・・です。
楽しみでトリートメントを受ける場合は、ころっと眠ってしまえるわけですが、この場合、寝てしまっては、チェックになりません。なので、多少気持ちよくなってきて、うとうと・・となっても、その眠気に耐え、カラダの解剖図を思いうかべながら、”この筋肉のこのあたり””ここのストロークが短い”など、後でアドバイスしやすいよう、具体的なポイントを記憶するようにします。
トレーニング中のボディになることは最近減ってきたので、当然その前に、シニアスタッフがトレーニングを行い、1次チェックが終わった段階で私が受けるわけですが、それでも”むむっ”という場合があります。実は、背中にコンタクトで手を置き、長めのストロークが終わった時点でほぼ判断はついているのですが、そこで止めさせてはあまりにかわいそうなので、一応10分ぐらいは受け、一旦終了してトレーナーを呼び、再試験の必要とこの後のトレーニング計画について話し合います。
これを毎日続けると、さすがに体調が悪くなってきます。それはマッサージ(しかも発展途上の)のしすぎと、うう~むどうしたものか、と育成プランに悩むことの両方が重なることによるわけです。決して楽しい時間ではないのですが、ここをサボッてしまっては、自信をもってお奨めできるトリートメントになりませんし、それはセラピスト自身にとっても不幸なことです。
ゲストの方々は、セラピストの固有名詞を挙げ、”**さんに会いにいくわね”とおっしゃってくださいます。来てくだたった後、”本当に良かった””やっぱりあの人はさすがね”と言われると、本当に嬉しくなります。ようやく個人→店舗として提供できるトリートメントのレベルが揃ってきたかな~と思うときもありますが、なにせ生身の人間の集合体ですので、常に努力を重ねていかないと高いレベルでの安定はあり得ません。
私自身、スパのトリートメントが大好きで、ゲストの一人として、優れたセラピストには信頼と尊敬を寄せているつもりです。ゲストに必要とされるセラピストを一人でも多く育てたい、と思いつつ、今日もカラダはってます!