相変わらず、自宅の整理整頓が続いています。書斎の家具も入れ替えることにし、追加発注したので、その配送待ちをしつつ、こまごまとしたものの仕分け中です。
本当に、物って増えることはあっても減ることは無いんだな、と実感。日ごろそれなりに片付けているつもりでも、思わぬものが出てきたりしてびっくり。多分前回の片付けの際、うまく決められなくてそのままになっていた箱がいくつかあったのだと思います。
片付けは、小さな意思決定の連続なので、”片付かない人”というのは他のことも決めかねる傾向にあることが多いのではないかと感じます。そんな私も、前は物をどうすればよいか決めることが苦手でした。で、どんどん物を抱え込むタイプでした。
その結果、小学生のとき、漫画が1000冊近くあったと思います。タイトルごとに整理して、ちゃんと本棚も用意していました。他の本もどっさり、服もどっさり(おさがりも多かったので)、田舎の家のことでスペースはありましたが、”大切なもの”はどんどん増える一方。”あれもこれも大事”といつもグズグズしていました。
そんなある日、犬養道子さんと沢村貞子さんのエッセーを読みました。その一部に、物との付き合い方が書いてありました。犬養さんは、幼少時、1年使用しなかったものは、捨てるか・恵まれない子供たちが暮らす施設に寄付するか決めなくてはいけなかったそうです。1年間は使わなくても大切なおもちゃなどもあり、まだ手放したくないとお母様にお願いしても、決して許されることは無かった、と振り返っておられます。そして施設に送る際、きちんど手入れし、丁寧な梱包で送り出す手伝いをした、と書かれていました。(でもその中に本当はお別れしたくない、ぬいぐるみなどがあり、ちょっと悲しかった・・とも)
そして一方の沢村貞子さん、家事上手・料理上手として知られた人でしたが、彼女のエッセーには”とことん使う”ことの大切さが書かれていました。厳選された少数の道具をとことん使う。ふきんはいつも真っ白・新品。染みがついたりよれたりしたものを厨房に置くべきではない。お古になった布たちは、コンロをみがくとき、窓を拭くときなどに使えるよう、大きさを決めて箱に入れ、使うそばから捨てる、そうすれば、家中の空気が”シャキッとする”と書かれていました。
あ~うまく整理できない、何だか水回りがすっきりしない、と感じる時、いつも思い出すお二人のエッセーです。何だか物が多い、物を生かしていない、と日々感じつつ、相変わらず続く整理整頓。いつかは”シャキッとしている”と胸を張れる日も来るでしょうか。