今朝の日経(MJだったかな?)に、男性も割引を希望している、との記事が出ていました。巷には、レディースプラン、女子会割、女性割引などなど、女性に的を絞ったお得な商品が溢れているのに、男性向けがないのはおかしい、不公平感を感じる、というものでした。つい最近も、20代の所得では男女差が逆転した、これではますます結婚しない女性が増えるかも・・という記事が出たばかりなので、男女の生活実態や意識においてあまり性別の違いはなくなってきているのかも・・と思いました。
こういう記事を読むたびに、すでに私も旧世代であることを実感します。私が20代のころ、目上の人にご馳走になることはごく当たり前のことだと思っていましたし、バブル期と重なったこともあって、食事の後はおいしいお菓子のお土産をもらい、タクシーがつかまらない・・とぼやけば、運転手さん付きの車を貸してくださることもよくありました。
まだギラギラしていた時期の銀座や六本木では、お金持ちのおじさんが水商売の人を”囲う”ってこういうことなんだなあ、と違う世界を目のあたりにすることもあって、昭和を感じるオヤジパワーはそれはそれで興味深いものでした。私が好きだったおじさん達は、男気があって、たとえ彼女・愛人であっても生活に困るようなことはさせなかったし(その原資がどこから出ているのかを知らないだけ平和でしたが)、若手の育成にも熱心でした。そういうところの若手はさり気なく支払うこと、車の手配をスムーズにすること、酔って乱暴狼藉を働く荒れた男性の扱いにも手慣れたもので、”ああ、こうやって場数を踏むことで、男の人は一人前になっていくのねえ”と銀座で学んだものです。
さて、それから時間はあっという間に流れ、銀座の風景も一変します。そして若い男性はもっと。
軽井沢のスパでは昨年からブライダル向けのプランが好評で、多くのカップルがお越しになるのですが、新婦様はフェイシャルで新郎様はボデイよね、と組んでいたところ、男性のフェイシャル希望者が続出。ゼクシィのTVCMで、カップルでマスクをして横たわっているシーンがありますが、あれは決して誇張ではありません!当日赤味が出るといけないので、敏感肌の方には事前のチェックをお奨めしているのですが、女性向けにご用意したら、実は男性のお客様だったらしく、ややご機嫌ななめになられて慌ててしまうこともあるようで・・。(ということもあり、カウンセリングや電話応対の仕方を見直しました)
まあ、男女均等参画社会、などと言っているぐらいですので、別に男性のフェイシャルはいいんですけどね・・。でも、男性割引はちょっと引くなあ。旧世代と言われようが、私はやっぱり男の人は払いのキレイな人がいいなあ、バブル期のおじさんほどでなくてもいいので。
スパに来られるゲストで、奥様にこっそりプレゼントしたいので、とのニーズはかなりの数あります。そんなとき、スタッフの中にはほ~っといううらやましいような暖かいような空気が流れます。まあ、世代も違うので、今後も私のまわりには”男性割引ないんですか”と尋ねる人は出現すまい・・。