Beyond Tomorrowの東北未来リーダーズサミット2012に出席してきました。東北の高校生、出身の大学生たちが、2泊3日でまとめた復興提言をプレゼンテーションする、という機会です。
昨年の東日本大震災(私はいまだに東北大震災だと思っていますが・・)の後、会社として何か長期的に支援できる先が無いか、と考えていました。ちょうどオリジナルのアロマキャンドルを製作中だったこともあり、この商品の売上の10%を支援することに決めていました。多くの団体が支援を必要としていた時期ではありましたが、”ここを応援したい”と強く感じたのが、このBeyond Tomorrowでした。
理由は明確で、この活動を立ち上げた人たちの想いの強さをはっきり感じたことです。金銭的な支援や物資の支援を掲げる活動が多い中、”リーダーを育成する、自分たちも多くの時間を費やして”。若手経営者たちが立ち上がったことも、大きな意味を持っていると思います。
この春の会では、まだ辛かった経験の共有や共感というニュアンスが強く、私自身彼らの経験を聞くことは、大きな衝撃でした。数名の学生たちが留学プログラムの機会を与えられ、出発を見送ることが今後の可能性を感じさせていたものの、まだまだ傷跡を感じることが多い印象でした。
しかしながら、今年は、”東北の未来への提言を策定する”とのテーマに、参加者全員がしっかり向き合っていました。10チームの発表でしたが、それぞれに熱い東北への想いがあっただけでなく、日本全体・そして世界に対しても災害対策を通じて貢献したいという真摯な姿勢を見せてくれたことに大きな感銘を受けました。
アントレプレナー、安全な街づくり、観光・地域活性化の3つのテーマで発表がありましたが、特に観光・地域活性化は、すぐにでも実行できそうな具体的な提言が多く、レベルはとても高かったと思います。特に興味を持ったのが、”交流”です。他の地域の高校生に東北に来てもらい、実際に何があったのか理解してもらう、災害対策について話し合う、というアイディア。特にこれは、いずれ日本のどこにでも同様の地震が起こる可能性がある中、高校生が行動を起こすことで力になりたい、との熱意に満ちたものでした。時間とお金に余裕のあるシニア層に、様々なお祭りの機会に東北に来てもらい、1200億円の市場を作っていく、という案も具体的で良かったと思います。
このサミットは、本当に良く考えられ、また良く運営されています。熟慮されているからこそ、2泊3日という期間の中、高校生たちは、ある結論を自分たちで導き出すことができるのです。純粋な教育プログラムとして考えても、このレベルのものは、日本の高校生の教育機関にはおそらく存在しないでしょう。
本日、講評スピーチをしてくださった、米国ジャパンソサエティの方が、おっしゃった言葉が強く印象に残りました。”まず歩きつ
づけること、続けることです”まさにその通り。震災から1年半が経過し、すでに風化の危機を感じます。支援を終えた団体も多く存在します。でも、この会は、1年経って、より活動は地に足のついたものになってきています。
坪内さんをはじめとする運営チームの皆さん、ただでさえ忙しいのに、2泊3日の合宿にも参加して指導にあたったプロノバの岡島さん、ライフネット生命の岩瀬さん。その熱意には本当に頭が下がります。その皆さんのささやかな応援団として、今後も参加させていただきたいと思います。