イタリアから帰国する際、ローマもミラノも料金が同じとのことだったので、ミラノに立ち寄りました。
ミラノ万博直前なので、ピカピカのミラノを期待しましたが、そこはイタリア。駅は相変わらず雑然としているし、一番警戒しなきゃいけないし、タクシー乗り場は埃まみれで、そばに浮浪者いるし、と変わらぬミラノの風景でした。(がっかり)ヨーロッパの町って、いつも不思議に思うのですが、やたらと高級なホテルとか、フルレングスに毛皮じゃないと気がひける場所とかある割に、どうして駅は大抵感じ悪いんでしょう。お金持ちは使わないって前提なんですかねえ。
ミラノと言えばドォーモ。数年前に来たとき、改修の真っ最中で幕だらけ。何も見えなかったので、今回は少しでも見たいものです。友達と待ち合わせて、いざドォーモへ。待って待って3時間。これも謎の待ち時間でした。個人客はずっと待たされ、その間、団体客はどんどん入れる。で、やっと中に入ってみたら、ガラガラ。ほんと謎だわイタリア。
幕の合間からかすかに見えていた姿は、黒かったのですが、実はドォーモは白かった!」しかも石じゃなくて(石の一種ではありますが)大理石。ベージュの重なりが美しく、これは詣でたくなるのもわかります。
中は(クリスチャンじゃないけど)思わず手を合わせたくなる、荘厳さ。
さて、今回のお宿。チャレンジしてみようと思って、チェーン店以外から選んでみました。Hotel Principe di Savoiaというホテルです。代理店のコンシェルジュのお薦めです。ドチェスターコレクションだったので、興味があってここにしてみました。
見ての通り、クラシック&グランドホテル。こういうタイプは当たりはずれが大きいのですが、今回は大当たりでした!
多少部屋に古さはあるものの、もちろんとっても清潔で機能的。お料理もとっても美味しい。ミラノではとっても貴重な眺めのいいプールがある、などなどサービス全般素晴らしいのですが。なんと言っても人が素晴らしかった。久しぶりに”名門ホテル”のサービスを受けた気がします。
日本はホテル開業ラッシュで、どこのホテルでもそれほど特徴のあるサービスを受けることができません。ホテルは人と言いながら、ほとんど施設に頼っているような。
短い滞在の割には、頻繁に立ち寄ったコンシェルジュデスク、ピシッとしたスーツに、数々のバッジ。老練なホテルマンは本当にカッコよく、ほれぼれしました。その素早く確実な対応や、スマートかつエレガントな受け答えに、”やっぱりホテルは素敵だなあ”としみじみ。色々勉強になりました。
友達の付き添いで、プラダの本店に行った際、ここのマネジャーの対応もまた素晴らしいものでした。日本の”おもてなし”は素晴らしいと自画自賛ムードが漂っていますが、本当のプロにはなかなか出会えません。顧客の要望や質問に的確に応えつつ、知り尽くした商品知識で、きっちりクロージングする、という流れはあっぱれです。
というわけで、大ガッカリの駅到着から、イタリアのプロって素晴らしい、という好印象で街を後にし、そしてハチャメチャな工事中でまたどよ~んと下がるミラノの空港を経て、帰路につきました。私は、イタリアと相性が悪く、これまでの旅でほとんどいい記憶が無かったのですが、今回はかなりリカバリーしました。実は、出発の前日まで気乗りのしなかった今回のイタリア行き。予想に反し、かなり楽しかったです!