新国立競技場の見直しに続いて、今度はロゴの盗作騒動。ご難続きの2020東京オリンピック。
建物を作る、ロゴを作るなんて、企業活動では普通のこと。こんな騒ぎ聞いたことありません。今日は、ロゴのデザイナーさんが記者会見するそうなのですが、これも聞いたことありません。
建築家もデザイナーも、クリエイティブの専門職です。彼らは、ただ規定に沿ってデザインをし、提案し、それが採用されたに過ぎません。それがなぜ、審査委員であったとはいえ、建築家やデザイナーが記者会見(しかも血まつり)に登場しなければならないのか、理解に苦しみます。
どんなプロジェクトでも、発注主は、予算と採用案の決定権を持つ人であり、すべての責任は発注主にあります。それが普通の企業活動。この騒ぎを見る限り、本当に文科省とかJOCって無能なんだなあ、とため息。ロゴの承認をした責任者、商標登録のチェックをした責任者は何で出てこないわけ?
こんなとき、思い出すのが、長野オリンピック。あのとき、日本コカ・コーラでは通常のスポンサーシップに加えて、聖火ランナーの権利も取得していました。社内でも長野チームが組織され、この活動に精鋭たちがアサインされましたが、日に日に疲労困憊の様子。問題は、JOCもNAOC(長野オリンピック委員会)も機能せず、IOCと意思疎通が図れなかったところにあったようです。
ルート設定、ロゴの作成、制作物の承認、本来、日本のオリンピック委員会がすべき調整業務の山。とにかく何も進まない。もう間に合わない!!最終的にはそのほとんどを、日本コカ・コーラの社員が行い、IOC-コカ・コーラのグローバルスポーツマーケティングチーム‐日本コカの長野チームの連携で、感動的な聖火リレーが行われました。
”とにかくたくさん役所のおじさんが居るんだけど、一日中お茶を飲んでて、何の仕事もしないんだよね””英語のメールとか電話が来ると、毎回走ってこっちにやってくる””誰が何をどこまでやったのか、まったくわからない。これが役所のノウハウかも。”
あの頃から、役所は変わっていないんだなあ、と報道を見つつ感じる日々です。むしろ劣化か!?