舛添さんが辞任しました。ご本人も自民党も含めて、誰も望まなかった辞任。都知事選挙に50億円もかかるそうなので、実は都民も望まなかった辞任です。舛添さんの無駄遣いは確かに問題ですけど、幾らなんでも50億よりは低いでしょう。結局損をしたのは、都民です。どうして乗り切てくれなかったんだろう。
思えば、石原元東京都知事が、何をトチ狂ったか国政に戻ると言い出して、選挙になり、猪瀬副知事が知事に当選。そして、猪瀬さんの辞任でまたまた選挙になり、今度は舛添さんが当選。やっと一息。ここまでで2回選挙で100億。そしてまた50億追加で合計150億円。と考えると、この150億円の無駄遣いは、石原さんの責任です。150億円ですよ、150億円。色んなことができたでしょうに。
さて、舛添さんに戻ります。棚ボタで手に入った、都知事の座。後ろ盾の自民党は安定しているし、数年後にはオリンピックがやってきます。公共投資もじゃんじゃん、海外要人もワンサカやってきます。元国際政治学者として、これ以上の幸運があるでしょうか。この流れなら、国際都市構想と言われても、まあそうかな、と都民も思うでしょうし、多少の海外視察も問題にならなかったはず。
ファーストクラスだのスイートルームだのが問題になったとき、たまたま友人との食事会があり、この件が話題になりました。企業幹部やお役所幹部も参加しての食事会。私は誰かが”問題だ!”と言うと思っていたのですが、”まあ、ファーストクラス、使うよね”と言われ、ひえ~っ!役所、やっぱこうなんだ・・・。と、内心ビックリ。彼らの考えとしては、同行人員は多すぎる、ということだったようです。これは都職員も便乗したし、舛添さんもスタッフの機嫌を取ったんだろうなあ、との見解でした。
と、まだまだ寛容な雰囲気でスタートした問題指摘。ここをソフトに乗り切っておけば、こんな展開にはならなかったはず。
でも・・人は変わらないんですねえ。人を馬鹿にして、イラつかせる姿勢に、記者もイライラ、視聴者もイライラ。かくして更なる荒さがし合戦。こうなると、日本のメディアは力を発揮します。あれよあれよと今の展開に転落。これが舛添さんの限界なんでしょうね。
今回の展開を見ていて、思い出したことが一つあります。
小泉さんが首相だった頃、年金未納が問題になりました。この対応は見事でした。”人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろです” 総理大臣にしては、無責任極まりないこの発言ですが、テレビを見ていて、不愉快にはなりませんでしたし、”小泉さん、さすがだなあ”と妙に納得したものです。
舛添さんの一番の問題・・それは、ユーモアとか愛嬌が足りないことだったんじゃないかなあ。