京都通の友人に誘われ、祇園に行ってきました。友人たちの古希のお祝いで、中里さんに。
祇園のお座敷と言えば、男性ゲストが普通なのでしょうが、今回は半数以上が女性(しかも着物)。お料理をしっかりいただき、謡を愉しみ、日舞も満喫。
うら若き、二人の舞妓さん登場!一気に華やかなになります。
日本人形のような可愛らしさ。そして、着物もスゴイ!
女性が多いグループということで、お酌よりもお喋りに花が咲き、色々聞いてみました。まず、お二人とも何と15歳!中学卒業後すぐにこの世界に入ったそうで、お一人は埼玉出身、そしてもうお一人は地元京都の出身。随分早い時期から、この道に入ることを決めたそうです。
日常のことを聞いてみると、とにかく毎日お稽古尽くしの日々だそうで、この日も朝はお茶のお稽古からスタートしたのだそうです。お茶、踊り、三味線とお稽古尽くしの日々で、厳しいと感じることもあるそうですが、楽しい!と笑顔で話してくれました。
着物の立ち居振る舞いといい、京言葉といい、この舞といい、まだ経験が浅いとはとても思えず、本当に日々頑張っているんだな、と何だか感動。二人とも、本当にしっかりしていて、話す内容も年齢を忘れさせます。道を決めた15歳は強い!そして、お姐さんたち、女将さんの教育の賜物。(ここも学びたいものです)
クールジャパンとか女性の活躍とか、世間では賑やかですが、この仕事こそまさに、日本の文化そのものであり、女性のキャリアそのもの。祇園が守っている日本の芸事は、本当に日本の財産だな、と思いました。
このところ、和風建築や、ニュー着物、茶碗などを見る機会があり、それはそれで”和”だと思っていましたが、ここ祇園に来てみると、質感の差を実感します。空間を構成する素材、着物の絹のつややかさ、染めの重なり、それに三味線の響きや、料理の器から、出汁の香りまで、ここは全てが本物。
この質感を保つこと、担う人を育てること、すべてに手間がかかる世界、でもこれが本当の日本なのだと感じた夜でした。