この春から、日本のオーガニックハーブを使用したトリートメントが始まります。色々考えた結果、Japanese Precious Aromatherapyという名前にすることにしました。
ALL THAT SPAのオリジナル商品を開発する中、北海道から沖縄まで、国産のハーブを作っておられる作り手さんとの出会いに恵まれました。収穫の現場、蒸留の現場にも出向き、本当に手間ひまかけて作っておられるのを見て、この価値をもっとゲストに伝えたい、と思うようになりました。
ALL THAT SPAの商品を使用したトリートメントは、ブリージングミストやベイジングソルト、リニューアルスクラブを使用したフットリチュアル(足湯)から始まり、オリーブスクワランのオイルでのマッサージ、モイスチャライジングクリームでのマッサージと続きます。チャクラの考えから作られた、3つの香りで展開します。
今回のトリートメントでは、この商品のために厳選した原材料から、単体で香りやベネフィットが明確なものを、アロマテラピーとして活用することにしました。。第1弾としてデビューするのが、アペザントの香りに使用されている、水俣のオーガニックのネロリです。ネロリは、ヨーロッパのネローラという国の名前が由来になっている、ビターオレンジ系の花の総称です。ホルモンバランスやうつへの効果、それに皮膚の弾力を回復させる効果が報告されている、大人女子に最適なオイルです。当初は、エッセンシャルオイルを作ってもらい、スパでキャリアオイルに希釈して使用することを考えましたが、それよりも、良い製法があるとアドバイスをいただき、インフューズドオイルの手法で作ることになりました。
大切に収穫された花を、ホホバオイルに浸します。温度管理に細心の注意が必要です。そして、成分が出た後、何度も何度もろ過して、透明なオイルに仕上げていきます。今年使用している花は、昨年の初夏に収穫されたものを保存し、熟成させたものです。甘夏のネロリは、エコサートコスモスの認証を取得しており、ホホバオイルは、フェアトレードのオーガニックのものを使用しました。
海外から入ってくるエッセンシャルオイルにも、上質なものは数多くあります。土地の力がパワーに繋がるもの、芳醇な香りを持つものなど。フランスのネリー博士がブレンドしたビィオセンシエールは、メディカルアロマテラピー用のオイルですが、これは本当に効きます。いまだに海外出張には欠かせません。そんな中、日本のハーブにこだわった商品を作ろうと思ったのは、日本のハーブならではの魅力があると思ったからです。
植物は、場所が変わればそこに適応して生きていきます。海外から持ち込まれた植物でも、その土地の土壌や気候に合わせて変異します。例えば、人気のラベンダー一つとっても、世界中には数百の品種があり、イギリスで自生しているもの、フランスで栽培されているもの、北海道の観光農園にあるもの、それぞれ色も香りも異なります。
日本でのハーブ栽培やエッセンスの採取は、まだまだマイナーな状態なので、稀少で高コストです。栽培面積や自生している範囲が小規模で、安定的にエッセンシャルオイルを作れるほどの物量が無い原材料もあります。それをマッサージオイルとして形にできる可能性を、インフューズドという手法に見出しました。植物のエッセンスは、まさに、自然が与えてくれる稀少で貴重な恵みです。
この貴重な一滴を、あなたのために使いますよ、という気持ちを込めて、トリートメントをご案内する画像を、昭島のフォレスト・イン昭和館で撮影していただきました。
ちなみに、背景の花は、実際に熊本の水俣で採取された花の写真を、作り手である森田さんに送っていただき、パネルにしたものです。そして、オイルを受ける手は、セラピストの高岡さん、スポイドを持つ手は、トレーナー&セラピストの杉山さんです。手作り感溢れる記念の一枚!
昭島では、5月20日にアロマテラピーの茶話会も予定しています。これから、このオイルはシリーズで作り、ワークショップを通してその魅力や取り入れ方をお伝えしたいと思っています。いずれは、花摘みツアーも企画したい!