新型コロナ感染拡大の影響は、広範で長期にわたるという認識が広がっています。影響は、エンターテインメントから旅行、飲食に広がり、サービス業は大変だね、という印象を与えていると思いますが、マッキンゼーが発表したレポートでは、、最も影響を受けるのは、石油などのエネルギー産業、次は航空・運輸業界となっており、金融や投資への影響を考えると、まさに世界中が変革の時を迎えています。
感染拡大や、景気の心配をする声がある一方で、温暖化の歯止めになっている、インドからはヒマラヤ山脈が数十年ぶりに見えるようになった、というニュースも伝えられています。ひきこもりが続く中、自分の仕事が今後どうなるんだろう?と心配する人も増えているように思います。
ある意味、多くの仕事が”不要不急”だとわかってしまいましたから。
結局、生きるか死ぬか、という状況になると、色んなものがそぎ落とされて、本当に必要なものしか残らなくなるんだな、という事を実感します。同じような気持ちに、東日本大震災のときにもなりました。
本当に必要なもの、として改めて注目されているのが、医療従事者です。自分も、かつては医者になりたいと思い、そして知人友人に医療関係者が多いこともあり、今の状況は本当に見ていて胸が締め付けられるような気持ちになります。きっとあの現場で奮闘している人たちの中に、うちのスパに来てくださった方もおられるのではないか、と思うと、テレビを見ていて涙が出てきます。
ドクターや看護婦さんなど、医療従事者の方は、よくスパにお越しになります。それはもう驚くほどに。個人で通ってくださる方もおられれば、そのご縁で団体で使ってくださったり、プレゼントに使ってくださったり。小児病棟や末期の患者さんをケアする緩和病棟の方も多かったと思います。皆さん明るく楽しくスパを満喫なさるのですが、”ああ、これであと数か月は頑張れる!”とか”もう辞めようと思っていたけれど、セラピストさんからエネルギーをもらったから続ける気になった”というお声をかけられ、スタッフの方が驚いた記憶があります。定期的に団体で使ってくださっていた医療法人の幹部の方が、一度会いたい、と訪ねてきてくださったことがありました。”お宅の店に行った看護婦は辞めなくなる。一度お礼を言いたかった”と言われ、こちらが恐縮してしまいました。
スパは、美容や楽しみのためにお越しになる方も多く、それはそれで有難いご利用の機会です。一方で、医療従事者の方とお話していると、彼らにとって、スパは、無くてはならない、まさにEssentialなものなんだ、と感じることがあります。
ある方に、それはエネルギーのリレーなんだ、と言われたことがあります。患者さんの命を救うために、医療従事者の方々は、全身全霊でケアします。気力も体力も使い尽くして何も残らない感覚になる、とおっしゃっていました。そんな状態で、スパにお越しになったとき、ほわ~っと気持ちが緩み、トリートメント中に、セラピストの手から伝わるエネルギーで、まさに、心も体も満たされる気持ちになる、とのお話でした。
まだ、収束には時間がかかるかもしれませんが、セラピストは、Essential Workerのサポート役です。たくさんエネルギーをチャージできるように、このお休みのひとときを、充実させてほしいと思います。