スパには、”バス”のトリートメントがあります。入れるものは様々。アロマ系ならエッセンシャルオイル+ソルト、芳香蒸留水、タラソ系なら、ミネラルエッセンスに、オリゴメール、ヴィノテラピーなら、ワインやブドウそのものを入れますし、バリなら、山のようにお花を入れるル・ルーなんかがあります。
ジェットバスあり、ジャグジーあり、洞窟のお風呂あり、氷が敷きつめられたところあり、田んぼの真ん中のところなんかもあります。
環境と入れるものによって、温度や時間が決まっていて、セラピストがお水を持って呼びに来てくれます。汗を拭いて、水を飲んで一息いれてから、マッサージを受ける時間は本当に極楽。
色んなリゾートから戻ってくると、私も自宅のお風呂をスパのバスルームに変えたい!と思うようになりました。一人時間には色々やってます。入浴剤はもちろんですが、キャンドルとか音楽とか。もともと1日に2回は入るお風呂好きですが、こうやって、準備してしてから入浴すると、気持ちが落ち着き、本当に良く眠れます。
そんな私が、バスアイテムとして作りたかったのが、デトックス用のバスソルト。海外でデトックスプログラムを受けると、毎日、ジャーに入ったアロマバスソルトが届きます。エプソムソルトです。これに、自分で精油を足したり、セラピストが足したものを持ってきてくれたりします。帰国してから日本で探したものの、なかなか見つからず、海外の薬局で大量買いして、持って帰ったこともありました。
ソルトといっても、海でとれる塩とは異なり、温泉成分である硫酸マグネシウムが乾いて白くなったものです。温泉成分のいいとこどりで、ミネラルたっぷり。ただ、もともと無味無臭なので、これをお風呂に入れても、退屈ですぐに飽きてしまうのが玉に傷。香りも良くて、ちょっと白濁させて、気分よくゆっくり入りたい、と思って作りました。
入浴の効能は、本当に色々あります。もちろん、身体を温めて免疫力を上げる、というのは良く知られていますが、もう一つ大切な役割は、その水圧で身体をマッサージしてくれることです。老廃物の排出に重要な役割を果たすリンパ。身体の皮膚に近いところからリンパ節まで、体内に張り巡らされています。張り巡らされている、という点で血管を思い浮かべてしまいますが、大きく異なる点は、リンパは、心臓のようなポンプ機能を持っていない、ということです。
動くことでリンパの流れが刺激されます。呼吸する、運動することが効果的ですが、とっても疲れている時に、”さあ、動け!”と言われても、無理というもの。そんな日でも、湯舟につかれば、水圧がリンパを刺激して、老廃物を出す手助けになります。そこにミネラルの経皮吸収が加わり、そして、天然精油の良い香りを吸い込むことで、更に効果が上がります。
忙しくてお手入れする時間が無いとき、わざわざ時間を取らなくても、バスタイムそのものが、効果的なお手入れになります。せっかくなら、ここでも質にこだわってください。肌が濡れているとき、成分の吸収率はぐっと上がります。せっかく吸収力が上がっているのに、合成品バリバリのものを入れては意味がありません。正直言って、逆効果なのでは?というバスソルトを見かけて残念に思うこともあります。
バスタイムは、スパの大切なリチュアルです。是非良質なものを用意して、心地よいスパタイムにしてください。