1月と言えば、あちこちの社中で初釜が行われるものですが、今年は本当に静か。楽しみしていた初釜・初点も、軒並み中止になりました。ご準備に長い時間がかかるものなので、突然の非常事態宣言で、社中の事務方は、本当に大変な思いをなさっていると思います。何百名もお迎えになるご宗家もあり、そのお料理を作る仕出し屋さん、お土産を作る窯元や工芸担当の方たちなど、どれほどの影響があるのかと思うと、本当に胸が痛みます。
私もお電話をいただくたびに、本当は”がっかり”していて、本音では”何とかなりませんかね?”と申し上げたいところですが、気持ちをぐっとこらえて、”ご連絡有難うございます。どうぞ皆様もご自愛ください”しか口にできませんでした。
さて、そんな中、唯一”中止”のご連絡が無かった茶会。早起きして、支度して出かけてきました。
本当にすがすがしい待合。それにお正月のお床のしつらえ
コロナ以降、大寄せを中止して、10名程度の少人数で開催されている茶会ですが、この日はもっと少人数。そのおかげで、美術館にあるようなお茶碗でお薄を頂戴しました。
ご亭主側のご負担を考えると、せめて時間変更をなさって回数を減らすこともできたでしょうに、決まった通りの時間に、最大のもてなしをしてくださったご亭主。そのお気遣いが本当に有難く、帰路についても心に沁みました。
お正月のお土産に、とご近所の窯元に焼いてもらったという干支の牛を頂戴しました。
我が家には、旅行に行った先々に記念に持ち帰る動物の小さな置物をならべている”ミニ動物園”があるのですが、この子もそこに仲間入り。
こういう気持ちを、スパでもお客様に伝えていければ、と思った一日でした。