トリートメントで大好評だったバームを商品化しました。京都嵐山のMUNI SPAの香りTranquiliteと瀬戸内シトラスの香りHarmonieの2種を同時発売です。
バームは、もともと組成がシンプルで、手作りコスメファンにもお馴染みです。私も色んな方からいただいたことがあります。が、固い・・、伸びない・・、と正直あまり印象の良いものではありませんでした。その印象が変わったのは、フランス大使館の商談会でTHEAMEのバームに出会ったことがきっかけでした。”伸びてマッサージしやすい!”というセラピストのフィードバックを得て、スパのメインプログラムに採用しました。
と、概ね好評だったこのブランドなのですが、何人かのセラピストから、”仕方がないけど、やっぱり色々入ってはいるんですよね”のつぶやきが。確かに、全成分表示でトップに乳化剤が出てきていたので、気にする人は気にする。ミツロウも天然油成分も入ってはいますが、比率としては”天然の原材料で作りました”と言えるレベルでは無かったのかも。
日本導入の際、こちらからは一つ条件を出していました。それは、”日本の茶の原材料を入れること”でした。茶道の点前にインスピレーションを得た、というブランドコンセプトでしたが、日本産の原材料配合がゼロだったことが気になっていたからです。快諾してくれたものの、取り組む気配が無く、そうこうしているうちに、異物混入の事故や製品管理ミスが相次ぎ、信頼していた日本側の代理店が降りてしまうことに(泣)。
そこからバームを使ったトリートメントはしばしお休みになるのですが、開発自体は地道に継続。バームを使ったマッサージは、オイルを使用するものとは、また違った良さがありますし、クリームとも違う良さがあります。せっかくミツロウやキャンデリラワックスの良さを認識することが出来たので、これはこれで形にできるといいな、と思ってのこと。
色んなバームを取り寄せて試しました。良さそう!と思ったものをスパで試してもらうのですが、NGの嵐。試作品もNGの嵐。あ~やっぱり難しいかなあ、と思い、諦めかけたときに、”今回のは良かった”のフィードバックが!そこから今度は香りをブレンドし、賦香率を調整し、また試し・・を繰り返して、ようやく業務用が完成!
このバームのデビューが、嵐山に誕生したMUNI KYOTOの中のスパです。香りを決める際、せっかくなので、京都産の精油を入れてみようと思い、嵐山の先にある水尾の柚子(柚子発祥の地)と北山杉の精油を入れることにしました。これもまた、何度も試作。スパでのプレゼンテーションでは、香合に入れてます。周りの枝は、精油を採取している北山杉。
原材料はとってもシンプル。マカデミア種子油、スクワラン、ミツロウ、ホホバ種子油、キャンデリラロウ、チャ種子油(日本のお茶の実です。やっと!!)、トコフェロール(ビタミンD)、それに精油。
冬の間、私も家で使用してみました。
今年の冬は空気の乾燥と、コロナの手洗いで、体中カサカサ。いつもはクリームを塗れば十分な私もカサカサして痒みが出るほどでした。(加齢もある・・)
夜寝る前のお風呂には、バスオイルを入れ、そしてこのバームを塗ってみると、痒くない!!化粧品というより、ほぼ塗り薬。あー、何だかとっても良いものが出来た気がする、ととっても幸せな気分になりました。