九月大歌舞伎に行ってきました。
東海道四谷怪談。夏の怪談で有名なお岩さんの話です。極悪非道の夫を仁左衛門、お岩さんを玉三郎という豪華共演!
見たいなあ、と思ってはいたものの、チケットを取るのは無理だろうと諦めていたところ、歌舞伎好きの友人がFBに”チケットあります”の投稿をしてくれました。どなたかご都合がつかなくなったみたいです。すぐにメッセして、奇跡的にチケット入手!有難いかぎりです。
仁左衛門の悪人ぶりも、玉三郎のはかなさや憐れさも素晴らしく、超久しぶりの歌舞伎を堪能しました。
コロナ禍になってから、初の歌舞伎だったので、劇場の雰囲気にも興味津々。
まずはお席。贅沢なことに、完全に1席おき。使わない席にはきちんとベルトで使えないようになっています。このあたりの丁寧さもさすがは歌舞伎座。私の席は、2階席の2列目(とっても良いお席)だったのですが、前の列の席に人が座っていないので、とても良く見えました。歌舞伎座の席は、もともと小さ目で前後も詰まっているので(改装後もあまり変わらず)、隣や前に大柄の方が座るとちょっと観にくいのが難点なんです。が、それもなく、広々~。あーなんて幸せ。
幕があくとき、とてもとても温かい拍手で溢れました。緞帳が開いて、舞台が表れて役者さんが登場する、そんな当たり前のことが、何だかとっても嬉しい。この瞬間、なんだかグッときました。客席が少ない分、入っている人の数は少ないのですが、皆さん盛り上げようと、心から精いっぱい拍手している雰囲気が伝わってきます。
歌舞伎は通常、昼の部と夜の部の2部構成。かつ、お付き合いでチケットを買ってくる方も相当います。正直長すぎて、お付き合いの方は途中で眠っちゃう・・。いいシーンなのに鼾の音が聞こえてくることもしばしば。が、今の3部構成ですと、適度な長さで、かつ、この時期に来る方は、ある意味本当の歌舞伎ファン。観る側の熱量が伝わってきて、会場の一体感も素晴らしかったです。
歌舞伎座側の感染対策も万全、来場者は不織布マスク率高く、おしゃべりもなし。
主催者側の配慮も大切ですが、来場者側がその舞台を守りたいと思っている雰囲気を感じるひとときでした。
お着物の方も多数。(私も着物で行きました)見知らぬ同士でも、通路で目が合うと、”素敵ね”という感じで目で挨拶。そういう雰囲気もとても楽しく嬉しく、まさに、”元気をもらう”舞台でした。