今日は、思いがけないお客様をお迎えしました。ネリー・グロジャンさんです。もともと、先週の前半に、ある打ち合わせを予定していたのですが、風邪をこじらせてしまったので、本日に延期したのです。たまたま来日中とのことで、お目にかかれてラッキーでした!ハーブやアロマに対する強い愛情と情熱を感じることができ、初夏を思わせる日にピッタリのゲストでした。
スパのこと、セラピストのこと、エッセンシャルオイルのこと、本当に話はつきなかったのですが、新しいスパの施設の話から、水やタオルのことを聞かれました。特に、タオルに関しては、私も色々トライしていることもあり、興味津々です。
今、海外のスパ好きの間では、自分たちが使うタオルの洗濯がどれほど環境に負荷を与えているか、との意識が高まっているそうです。米国在住の友人(彼女はヨガマスター)からも熱く語られたばかりだったので、おっこれは大きな流れになりつつあるのね、と感じました。
オーガニックのタオルを使う、化学合成していないエコ洗剤を使う、という当たり前のことが、実は日本ではなかなか難しいのが実情なのです。まずはオーガニックタオルですが、この調達そのものは(多少割高にはなりますが)それほど難しくありません。問題は洗濯です。洗剤と水質にこだわった瞬間、受け入れてくれるランドリー工場が激減してしまうのです。昨年調べたときには、理想的な工場はただ1件、静岡にありました。でも、そこまで運ぶためのコストと消費エネルギーを考えると、ちっともエコじゃない・・というわけで断念。
オーガニックのタオルは、洗濯もずっとオーガニック式でないと意味がありません。実は導入しているホテルやサロンでは、塩素の入った水道水で、化学合成の洗剤を使って洗っているところが大半です。まったく意味がありませんし、これでは偽装と言われても仕方ありません。エコ洗濯をお願いすると、もうびっくりするような見積もりが出てきてしまい、がっくり・・ということも一度や二度ではありませんでした。
という事情を説明すると、う~ん、と不思議な顔をされましたが、それでも”できることから”ということで、薄手で暖かいタオルを少ない枚数使用する、という方法ではどうか?と新たな提案をしてくれました。今更ゴージャス分厚いパイル地でもないでしょう、というわけです。これも新しい流れですね。日本では、一流ホテルといえば、どっしりとしたタオル、というイメージが強いのですが、これも徐々に変わりつつあります。
ワッフル地、リネン混、バンブー混など、繊維をうまく混ぜて、吸湿性と保温性を保ちつつ、軽く暖かい素材の開発が進行中。以前、色々混ぜたものを作ってもらったことがありましたが、極上綿とシルクの混紡は、それはそれは素敵でした。(でもこれもランドリーの都合で断念)洗濯といえどsustainableでないと意味が無いので、洗濯屋さんを見つけないとダメかなあ、と最近ではかなり真剣に考えています。肌sざわりのことを優先して考えていたのですが、渇き易いとそれだけエネルギーも少しでいいのよ!と言われて、それもそうだ!と目から鱗です。
色々考えつつも、現実の壁を前に、やや安易に妥協しつつあったのですが、今日の出会いを機に、またまた真剣に取り組もう!と気持ちを新たにしたところです。