昨年秋、根津美術館で社中茶会が開催されました。根津美術館といえば、素敵な場所&コレクションに加え、お庭や茶室も有名。隈健吾さんの設計で数年前にリニューアルされ、カフェ&ショップも併設されました。昔の財界人は偉大です。
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/guide/tearoom.html
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/about/index.html
お茶会では、お茶を点てる・水屋・お庭に立ってお客様をご案内など、全員で役割分担しました。
庭に立ってお客様を待っていると、驚くほどの外人さんの数!展覧会を観る際には、あまり気がつかなかったのですが、ここのお庭を見に来る海外からのゲストが多いことを初めて知りました。
多くは、カフェはどこ?本館に戻りたい(庭が広い)、お茶室を見てみたい(通常は見ることができません)などのお尋ねなのですが、”写真を撮りたい”とのリクエストが続きました。庭を背景にお二人で撮りたいのかと思っていたら、着物姿の日本人を撮りたい、できれば一緒に写りたい、とのリクエストだったようです。
最初はお断りしたのですが、とっても感じのいい女性二人連れの方々に、”京都や浅草でもキモノを見たけど、こちらの皆さんの着物素敵~、お願い~”と言われ、一緒に写真に収まりました。”いいですよ”と答えたときの嬉しそうな様子、こちらが恐縮してしまうほどでした。アートディレクターとカメラマンとのことで、描かれた花や文様についても、色々質問がありました。詳しい人たちだったんです。とっても。
その時の組み合わせがこちら
良いお日和の中、お茶会はつつがなく進み、片づけの時間となりました。空気の入れ替えと道具の搬出のため、障子を開け放つと、びっくりするほどの外人さんの数!!で、またまた ”写真を撮っていいか?”のリクエスト。伝統的な日本の家屋の中で、着物姿で動いている(作業している)日本人を見るのが初めてだということで、どうしても撮影したいとのお話だったようです。
根津美術館のお茶室は、奥まった場所にあるので、日本人はあまり入ってきません。ゆっくりお庭を見て、茶室が開くのをずっと待っておられたことを思うと、ここに来る外人さんは、本当に日本文化に興味があるんだなあ、と思いました。多分その興味や敬意は日本人以上に。
はるばる日本文化を見たくて来日したのに、ここ以外で本物の着物を見る機会が無かった、ここで見たものは、他で見たものとまるで違う!という女性二人連れの言葉がとても印象に残りました。そういう感性の人たちが、日本にやってきて、日本庭園を楽しむ時代なんです。