中東と言えば、危ないのではないか?女性が差別されているのではないか?そもそも観光何てドバイぐらいしか出来ないのではないか?という印象をお持ちの方が多いのではないかと思います。私もそうでした。
大阪のインターコンチネンタルが開業した時の総支配人、ハフィッドさんが、オマーンの出身でした。色々話を聞くと、どうも危なくないらしい、そして女性が大切にされているらしい、争い続きの他の中東とはかなり状況が異なるらしい・・と知り、行ってみたいと思っていた国、オマーン、行ってきました!
羽田→ドーハ→マスカット(オマーンの首都)到着して、すぐに市街へ。”異国の地に来た!”という感じがします。2001年に完成したグランドモスク。いやもうその美しさ、圧巻です!
床は真っ白な大理石(全部)。ペルシャ絨毯4263平方メートル、これはシリアの女性たち200名が5年がかりで織ったそうです。天井から下げられたシャンデリア、最大のものは長さ14メートルに幅8メートル。壁のモザイクの細工もすごい。はああ~~~。こういうのを”文化的施設”と言うんだろうなあ。
そしてロイヤルオペラハウスへ。とても優雅な劇場。最新鋭で、デザインモチーフはアラビアン。王様がお作りになったそうです。王様専用のボックス席があるそうですが、王様はパラスにご自身の劇場をお持ちだそうで、一度もお見えになったことは無いのだとか。
ちなみに、座席後部の小さなスクリーンは、同時通訳の訳が活字で出てくるそうです。観客席後部に、同通ブースがありました。世界中から、色んなパフォーマーが来るとのこと。ロビーにはオペラの衣装が飾ってありました。
細部にわたって美しく、お庭も素敵
そして、2016年にリニューアルオープンした国立博物館。こちらも本当に素晴らしいです。オマーンの国の成り立ち、文化、芸術までとてもわかりやすく展示してあります。
実は1970年代まで鎖国状態だったオマーン、その国を近代化し、教育を強化し、これらの施設を作ったのは、カブース国王(現在の王様)。こういった施設と穏やかに歩く人々の顔を見ていると、この王様が、いかに素晴らしいリーダーか、よくわかります。一日にして、とってもこの国が好きになりました。
モスクも、オペラハウスも、確かに建てるのに資金は必要です。でも、それだけでは無理。オーナーの知性、美意識、それに寛容さも必要です。争いの絶えない中東で、こんな建物を見るとは思わなかった。感動して、うっとりして、もうため息しかありません。