コロナの影響を受け、これまでの当たり前が当たり前でなくなるようになってきました。例えば、ハンコ必須!のルールが変わる気配があったり、テレワークが本格的に導入されはじめたり。IT関連は、日本には技術も機器も資金もあるのに、この”当たり前”のルールゆえに、後塵を拝してきました。霞が関や業界団体の抵抗を何とか突破して欲しいものです。
そんな中、遅々として進まないのが、男女格差や子供の貧困の問題です。そもそも、親が離婚する際に、十分な慰謝料や養育費を私、ひどいDVをした男性は、二度と婚姻できないようにすれば、おおよその問題は解決するような気がするのですが、なかなかそうはいかないようです。先輩が苦労しているのを見ると、若い世代は子供を産まず、結婚もしない、という状況になっており、益々少子化は深刻な問題になりつつあります。
この領域に関わっている知人が多いので、運動に参加してくれ、とか意見を聞きたい、といった要請が増えてきています。私なりに、考えていることを説明した後、ふとモンゴルのことを思い出しました。数年前にモンゴルのプロジェクトに参画した折、興味深い話を多く聞いていたからです。
実はモンゴル、女子はかなり肉食です。この地は、アジアの一角にありながら、ロシアとの人的交流も多いので、いかにもアジア的な顔立ちの人もいれば、肉感的で目鼻立ちがはっきりした美女系まで、女子のルックスは多彩です。多彩なのですが、服装は割と共通していて、身体の線くっきりのむっちり系が目立ちます。それに、毛皮のコートをバーンと羽織ります。ちなみに、ゲルに住む人は激減していて、多くは都市部のマンションに住んでます。
”女子結構イケイケですね”と話していたら、”そうだね、だって皆お金持ちだから”との答え。???と不思議そうにしていたところ、モンゴルでは財産を女性が引き継ぐんです。との答え。昔からそうなのか、どういう経緯なのかまでは聞けなかったのですが、要は、女性が一族の財産を引き継ぐため、モンゴルでは、女性は奔放で、何度も結婚する人も珍しくないのだとか。何度か結婚し、出産する中で、優秀な遺伝子に出会い、子孫を残す、という考え方が一般的なのだと聞きました。なので、今回は頭がいい人、今回は運動能力、今回はルックス、と違うタイプに女性からアプローチする、という肉食度なんだよね~、と草食系男子が説明してくれました。
その理由のひとつは、家族主義にあるのだそうです。一族の繁栄は、子供の数にあり、それに貢献するのは女性なので、財産を持ち、育児にお金をかけるのは当然。何回結婚しようが、子供を産み、一族の血を絶やさないなら、賞賛され、それを親族も応援する、というのが長年の風習とのことです。
私のクライアントは、モンゴルで1,2を争う財閥でしたが、CEOは女性でした。仕事もバリバリでしたが、お子さんが何人もおられ、海外のインターナショナルスクールで勉強しており、旅行は日本に行くのが大好き!という方でした。会社の成長は、この方の才覚によるところが大きかったようですが、事業資金は、先代から引きついだ財産だったそうです。
で、男性の立場ですが、能力が高く、結婚相手の会社を大きくすれば大切にされるものの、そういう結果を生まず、ただ浪費するだけに終わる人は、離婚されて、一文無しになることもあるんだとか。女王蜂と働き蜂みたいです。
そんな国なので、腕一本で大成功する男性は尊敬されます。たとえば、朝青龍。日本ではやんちゃが過ぎてお騒がせの印象がありますけど、彼は大ヒーローでした。異国で成功して外貨と人脈を持ち帰ったのですから、納得です。モンゴル出身のお相撲さんがガッツがあるのは、こういった事情もあるんです。自国に留まっていても、女系社会の窮屈な中で生きているより、広い世界で能力を発揮する方が幸せなのですから。
戦があって短命な時代なら、男系国家もアリかもしれないのですが、そもそも長寿社会で、軍隊や軍隊式の会社にいる時間よりも、家庭やコミュニティにいる時間が長くなる時代においては、女系国家の方がうまくいくような気がします。これを社会の仕組みで対応できれば良いですが、ここまで問題解決できないなら、ガラガラポンもありかも、と思ってしまいました。