昨日、富山の高岡で開催された「美の小分け」プレスプレビューに出席してきました。
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富山には、デザインセンターがあり、富山のもの作りのデザイン力向上をサポートしてきました。これは、富山県の取り組みです。今や、世界中で高い評価を受けている能作の錫製品についても、こちらのデザインチームと共に開発したものです。
そのデザインセンターが取り組んだプロジェクトが、「こわけ」のシリーズ。すでに、海産物をおつまみにした「幸の小分け」シリーズは、年間数億円の売上を達成しており、デザインの持つ力を示してきました。今回の「美のこわけ」は、その第3弾になるプロジェクトです。
2年前に、富山の友人に声をかけてもらい、大喜びで参加させてもらいました。
富山は、もともと素材の宝庫です。立山連峰からの雪水があり、森林があり、モノ作りの歴史があります。当社が取引しているブランドにVALMONTがありますが、こちらの製品の特長は、環境保全されたアルプスの天然水とそこで育成されるハーブ類にあります。その原材料が育つ環境と、富山の環境は、同じぐらい素晴らしいと思っていたので、いつかこういったプロジェクトが始まって欲しいと思っていました。加えて、富山には、薬都としての歴史があります。漢方の知見の積み重ねと、各種製薬工場が揃っている場所でもあり、世界的に見ても、これだけ材料と技術が集積している場所は、ありません。
私の富山好きは、もう10年以上になりますが、なぜにこれほど富山推しなのか?と言うと、そこに日本の未来を見ているからです。
日本は、産業育成でも、観光でも、”質より量”を追うことを続けてきました。が、これが行き詰っています。
北陸新幹線開業前に、当時の森市長にお声がけいただき、富山のシティプロモーションをプロデュースしました。この折、森さんとお話したのは、”量を追わない”ということです。富山を理解してくださる方に、扉を開くこと、富山の応援団を、県外に増やしたいこと、そして、交流を重ねることで、豊かなコミュニティを持続的に作ること、を目標に開始しました。
今回のプロジェクトでも、同様のお話がありました。それが富山のリーダーたちの素晴らしいところだと思います。
ただ物を買うだけでなく、その作り手に会いに行き、その材料が育つ場所を見に来て欲しい、そして富山の自然を感じ、美味しい幸を味わって欲しい。そして顔の見える作り手への信頼を高めて、富山のものを使って欲しい、というループを作ることが、今回のプロジェクトの概念です。小さな輪を、丁寧に、少しずつ大きく長くしていくことが、持続可能な産業育成に繋がるという考え方をしています。こういうプロジェクトに参画させてもらえて、本当に嬉しい。
私自身、このプロジェクトを通して、新たな友人が出来、一緒に取り組めるプロジェクトをいくつか作りました。これからスパにおいても、その成果(?)をお客様にお伝えできればと思っています。加えて、友人たちが作る素敵なお宿に泊まり、あちこち巡る旅に、東京の素敵女子たちを連れていきたい!
ところで、今回の富山・高岡行きは、骨折後初の遠出でした。車椅子と松葉杖を準備し、ドキドキしながら、朝いちばんの北陸新幹線に乗っての移動でしたが、何とか無事終了!足元はクロックスだし、新幹線の中で足を伸ばしたかったからのゆったりボトムスだしで、部屋着のような感じになってしまったのですが、とにかく今回は、「参加することに意味があった」ので、それはそれで良しとせねば。
発売はまだ先ですが、素敵なパッケージデザインをご紹介。このデザインを見るだけで、気持ちがスッキリします!