夏休みです。
カフェでお茶休憩していたら、お隣に親子連れが座りました。幼稚園のお友達のことを話していると、お母さまが”お友達とは仲良く。好き嫌いはダメよ。”と一言。間もなくお隣にはお食事が運ばれてきました。”ちゃんと野菜も食べなさい、好き嫌いはダメよ。”との声が聞こえてきました。
”好き嫌いはダメ、すべてちゃんとして、皆と仲良く”という教育を受けて、多くの人は育ちます。それは、会社に入ってからも同じです。日本企業は、部署異動を通じて、様々な経験をさせます。私が入った外資のコンサルファームでも、学卒の社員は、割と幅広く経験させました。が、私の場合、なかなかそううまくはいかず、”バラつきが大きい””得意不得意が明確すぎる”と、ずっと低評価が続きました。特に、企業勤務経験が無かったので、組織改革のプロジェクトは、もう苦痛でしかありませんでした。
が、そんな私でも、再建や立ち上げのプロジェクトに入ったり、投資案件にかかわったりすると、組織改革キライ、人事イヤ、などと言ってはいられません。私の女性の友人たちも、勤めている会社で、マネジメントになったり、経験を積んで社外取締役になったりして、苦手な分野にチャレンジせざるを得ないケースが増えてきました。日々色んな相談があります。
ウマが合う友人は、マーケや広報畑の人が多いので、苦手領域は、人事、組織、財務、企業統治などです。私も別に得意な領域ではありませんが、いたしかたなく経てきた道、知っていることは話します。正直言って、この分野はあまり楽しくない。資金調達も山のようにやってきましたが、これは本当にキツイ。
で、話をしていて、ふと気づいたことがあります。で、あとどれだけ働くんだったっけ?
大体の年数を考えると、もうあとは、”好きなこと”だけでもいいんじゃないか?と思うようになりました。
好きなパートナー(クライアント)と、好きな場所で、好きな人たちと、何かする(仕事じゃないかも)。それでもういいんじゃないか?と思ってます。そう考えると、気持ちがうんと楽になりました。
そして、思ったことは、日本って、子供の頃から我慢させるよね、ということです。我慢に我慢を重ねて、好き嫌いダメ、と言っているうちに、”好きなこと”を忘れてしまうんじゃないかなあ。
この間、知人にある企画を説明していた際、”よく考えたねー!”とお褒めの言葉をもらいました。実は私、企画書を作るときは、ずっと籠ります。メールも見ないし電話も見ない。一息ついて、メールをチェックする際、メールによっては、ザワザワしてしまい、その後は知恵が出ない事に気づきました。多分、これからは、そういう現実に向き合って、自分の状態を作っていくことが大切なんだろうな、と感じてます。
と、色々考える酷暑の夏です。