7月7日、七夕の日に東京都知事選の選挙が行われました。
現職の”小池都知事対蓮舫の女の闘い”になりそうで、ゲンナリしていましたが、その後予期せぬ流れがありました。広島安芸高田の元市長、石丸伸二氏が勢いを強め、ネット上からリアルまで大きな話題となり、獲得票では2位となりました。
が、私が注目した候補は別にいました。まったくの無名、政治家経験もない安野貴博候補です。ポスターを見た時は、ちょっとヤバいタイプかと思いましたが。。。ロン毛の見かけでAIと書いてあったので、泡沫候補だと思ってしまったわけです。
が、そのあと、知り合いからFBで続々と”応援しよう”のメッセージが届くようになりました。理由の一つは、彼がBCG出身で、奥さんが文芸春秋の編集者だったこと。(共通の知り合い多いです)プロフィールをちょっと見るだけでも、いかにも政治家には向かないタイプです。う~ん。。。。ある意味もったいなさすぎる、これが私の正直な気持ちでした。いやだって、彼は本当の天才だと思ったんです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E9%87%8E%E8%B2%B4%E5%8D%9A
私の古巣、BCGには時々すごーい天才がいて、いったいどこまで先が見えてるの?という人種を見かけることがあるんです。頭がいい人は、いくつかの情報で一気に絵姿を描けます。かつずっと先の未来と課題が見えるんです。私は通信自由化のプロジェクトに入ったことがあるのですが、ATTの研究所からもたらされた断片的な英語のメモを読み、翌日のブレストに参加したとき、その盛り上がり感に圧倒され、かつ私の取り残され感は、超絶悲しい記憶として残りました。(涙)それは、1990年のプロジェクトでしたが、今世界で起きていることは、そのブレストミーティングですでに議論されていました。ある意味、日本企業の凋落懸念も予見されていました。(当時まだバブル真っ最中)テクノロジーってそういうものです。
ただ、天才は時として唯我独尊になり、コミュ力が低めだったりします。叩かれる人も多い。
が、この安野さん、それとはまったく違うタイプ、奥さんの演説によると、”人の悪口を言ったことない””社会課題を解決する方向で考える””人としていいやつ”なんだそうです。
知り合いが何人かボランティアで参加したようなのですが、組織運営、役割分担、日々の運営改善の随所にテクノロジーが導入され、改善を楽しみながらの選挙戦だったと報告してくれました。マニフェストを自分で書けたり、組織図チャートをかける候補者は他にいないと思います。(BCGフォーマットである。。)
選挙が終わり、あちこちから聞こえてくるのは、”安野さんに希望を見た”という声です。どれだけ優秀な人でも、ひとたび政治家になるとキャラが変わり旧態依然としたやり方ドップリになってしまう絶望。いや、ここまで突き抜けていると、まったく違うやり方、価値感があるし、共感も広がるのだ、という可能性を、初めて見せてくれた候補者でした。
次は何をするのかな?新作小説あるかな?とワクワクが止まりません。