お茶のお稽古では、毎回朝礼があります。理事長である北見宗幸先生が、思うところをお話くださるのですが、先日のお稽古の際に”予習復習”のお話をしてくださいました。
先生のお稽古や茶事には、経営者の方も多くお越しになります。その折に、ある経営者の方が、”経営にも予習復習がある”という話をされたそうです。プロジェクトの準備は誰でも頑張る、が、問題はその後。終わったら打ち上げをして、それっきりになる人がいる、そういう人は成長しない、というお話だったそうです。
お茶事の場合、準備はもちろんですが、結構その後の振り返りをやります。茶事に完璧は無いので、道具のこと、料理のこと、お客様の相性のこと、タイミングのこと、気にし始めればキリがありません。
あの利休さんでも、満足のいく茶事は無かったと言われていて、そこから「利休七則」が生まれたと言われています。
自分の稽古のこと、仕事のこと、色々考えてしまいました。
スパではトレーニングをしますが、人によって習得のスピードはかなり異なります。完璧に予習してきて、ほぼチェックだけで済む人もいれば、テキスト読んできましたか?と言いたくなるような方も。自分が稽古する中で、いかに予習復習が大事かを身に染みて感じているので、今後やり方を変えていきたいと強く感じました。
トレーニングの先の接客については、より人によって分かれます。
トリートメントがどんどん進化して、リピートゲストが増えていく方と、いつまでも待ちの状態の方、結局これも同じことなのだと思いました。
冒頭の話に戻ります。
なぜ予習はできても復習が出来ない人がいるか。
それは、自分に向き合う事への考え方なのではないか?と感じます。うまくいったときは良いとして、失敗した、噛み合わなかった、など”失敗”に近い場合、それを直視するのは辛いものです。人に指摘されると、心折れるかもしれません。でも、そこを乗り越えていかないと、人は決して成長できません。
お茶の不思議なところは、そういう弱さに向き合えるところ。
自分の事も、日々振り返りたいと思います。