梶川貴子のつれづれスパ日記：ウェルネスアリーナ

オールザットスパオオサカ プレス発表会

オールザットスパ　オオサカのプレス発表会を、代官山で行いました。いつもランチやディナーでお世話になっていいる、パッションさんのイベントスペースが会場です。

今日は、スパのコンセプトや使う化粧品や施設のことをご紹介する日でしたが、とにかくオリジナル満載だったので、本当に盛りだくさんな内容でした。こちらは伝える気満々なのですが、聞く方々にわかりやすいように、組みなおしたり減らしたりと、日々是改良。

参加してくださった皆さんに、大変熱心に耳を傾けていただき、有り難かったです。

そして、今日は、忙しい中、わざわざ大阪から総支配人にもお越しいただき、そしてパートナーであるTHEMAEの皆さんは、フランスやシンガポールから駆けつけていただき、とプレゼンテーターの方々の温かさに感謝感激。

今回の大阪のプロジェクトは、私にとって大きな意味があります。それは、会社の社名でもあるアリーナ（広場）をあらわす内容になってきたことです。手技も、化粧品も、そして置かれる小物やアートも、その全てが、いいスパを作りたいという考えに賛同していただいた方々の熱意の結晶です。この大阪のスパは立地も施設も素晴らしいものです。それに負けないコンテンツで埋めたい、と思って昨年から取り組んできましたが、パートナーの皆さんの力で、ようやく形になってきました。

こうやって、仲間の輪を広げていくことで、ホテルスパを愛してくれる人たちに満足していただけるサービスを創りだすことができるのだと思っています。数年かけて、ようやく一つの道筋が見えてきました。今日はその手ごたえを感じることができました。

私の大好きなものを、大好きな人たちと作り、大好きな人たちに見てもらえる、という至福の時間でした。開業に向け、パワーをいただきました！！

 

 

山積みです

事務所に毎日段ボールが届きます。もろもろ開業準備関連の荷物です。特に、４月１７日に予定されているスパの発表会（プレスカンファレンス）に向けて、続々と資料が届いてきています。

いつもは何も置かれていない床。初めは片づけていたのですが、あまりに量が多いのと、これからの作業を考えて、そのまま積み上げています。

この段ボールの箱の数だけ、今回のスパのコンテンツがあります。伝えたいこと、見てほしいこと、触れてほしいことがたくさん。そう思うと、この山積みの風景も何だか愛おしくなってきます。

THEMAEのボディバーム

THEMAEはボディケア、フェイシャルケアをトータルに揃えています。実はこれも結構珍しい。スパコスメと言えど、両方をバランス良く揃えているブランドはあまりありません。かつ、ヨーロッパのものは結構香りが強い（日本人にとっては）ものも多く、ラインナップとしてはあっても、フルに入れるのは難しいなあ、と思うことも多いのです。

初めて商品を手にとったとき、その香りとテクスチャーに一目ぼれでした。そして、ボディとフェイシャルの両方のトリートメント
を受けたときに、最高に幸せになるように作らえていることも素晴らしいと思います。これもなかなかあるようで無かった・・。本当に”スパ的な”商品なのです。

中でも私が大好きなのが、ボディバーム。通常マッサージには、キャリアオイルを使用します。（グレープシードとかホホバなど）滑らかでしっとりして良いのですが、ちょっとベタつくことが難点。トリートメント後に、自分の服を着るのはちょっとためらいます。が、このバームはそれがありません。すぐに白いシャツを着てもサラサラ。でもお肌はしっとり！

で、本当に全身いい匂いなんですよねえ・・。男性でも女性でも気に入ってもらえる香りです。デート前には最適かも。ディナーの前にこのバームでマッサージを受けて、つやつやした肌が映えるドレスなんか着ると素敵です。

THEMAEについて

大阪のプロジェクトでは、いくつか”お初”の商品やトリートメントを導入します。すでにホテルのプレスリリースでも発表されているのが、フランスのスパコスメであるTHEMAE(テマエ）です。これは日本の作動の点前をブランド名にしたという商品。なんと、ここの会社の名前はRYOKAN(リョカン)社！本当に日本が好きなんだなあ、とこれだけでも伝わってくるというものです。

お茶の成分をふんだんに取り入れて、コンセプトは日本の禅の思想を取り入れています。フランスの本店にも行き、実際にトリートメントを受けてきましたが、オペラ地区でルーブル美術館そばという都会の真ん中とは思えぬ静寂があり、別世界にいるようでした。

マネジメントの方々、スタッフの方々とお話していても、皆さんとても穏やかで、日本への敬意や日本文化が好き！という気持ちが伝わってきます。外国人であるRYOKAN社の方々が、ここまで茶文化を評価してくださっていること、そして欧州やアラブの５ツ星ホテルで愛用されていることが嬉しく、誇りすら感じました。

今回ホテル側で用意してくださった施設の雰囲気と、この商品が醸し出す雰囲気は、まるで最初からそのために互いに設計したかのようにピッタリです。伝統があり、モダンであり、どこか落ち着く。今の日本は、海外から見るとこういう姿なのかなあ、と感じています。ぜひぜひこの空間で、日本初のTHEMAEを多くの方に楽しんでいただきたいと思っています。（乞うご期待！！）

 

ALL THAT SPA, ALL THAT JAZZ

ALL THAT SPAの名前は、映画のALL THAT JAZZから来ています。スパのオリジナル製品の名前を考えているときに、ふと思い出したこの映画、映画公開当時（１９７９年）に、この英語の意味が大きな話題となりました。すべて（Ａｌｌ）がついているので、ジャズの全て、と訳した文章もあったのですが、”あれこれ””大好き”といった意味で解釈されています。

この映画、天才振付師と呼ばれたボブ・フォッシーの自伝的内容ですが、”大好き”を超えて、人生を捧げてでもいるような印象を受けます。舞台・振付を生み出すことがいかに苦労の連続か、でもそれをせずにはいられない、というクリエーターの人生そのものが描かれています。彼自身が振り付けやフォーメーションで悩んでいる中、スタッフたちが彼を見つめるシーンはとても印象的です。受け取る側・指示を待つ側には、たった一言のことで、簡単な指示だろうと思っても、その一言を生み出すまで、たとえ細かなディテールであっても、その背景にどれほどの試行錯誤があるのか、作り手の孤独感を痛いほど感じさせる名場面です。

映画の中で、病気を患うシーンがあるのですが、そこで”All that life, All that JAZZ"とつぶやくシーンがあります。”たかが人生、たかがジャズ”と訳されていました。イギリス英語では”たかが、大したことない”という米語と真逆の意味もあるそうですが、この言葉、とことんやりつくした人がつぶやく”たかが”の重さを感じます。

私にとってのスパは、ボブ・フォッシーにとっての振付と同じようなものです。ホテルスパを舞台にしての出会いもあるし、人の成長もあります。クリエーターたちにとっては、コンテンツを思う存分お披露目できる場でもあります。そしてスパにこだわるゲストは、そんな”オリジナル”を求めて世界中旅しています。

幸い、映画の主人公であるジョー・ギデオン(ボブ・フォッシー自身がモデルだと言われています）ほど孤独でも破天荒でもない私は、”ううむ”と唸りはしても、命を削るほどの苦悩もなく、そしてよく眠り、スパの”オリジナル”をせっせと作っています。ご縁に恵まれて、たくさんの方たちの才能とお力添えで、今回のスパは誕生します。そして、もちろんトレーニング中のセラピストたちがその全てを伝える大切な役割を担います。

”あれこれ””大好き”を感じていただけるお店にできるよう、ここからが仕上げの正念場です。

ALL THAT SPA OSAKA始動！

月曜日から今日まで大阪に行ってきました。いよいよオープニングトレーニング開始です。今はまだ、レベルも気持ちもそれぞれ、という状態ですが、これが少しずつベクトルが揃って、チームとしてまとまっていくと、本当にいい雰囲気になってきます。毎回オープンの折には、全員で写真を撮ることにしていますが、びしっと制服や髪型をきめて、お客様をお迎えする日が来るのが本当に楽しみです。

今回のプロジェクトは、グランフロント大阪にオープンするインターコンチネンタルホテル大阪内のスパです。４月２６日の街びらきを控え、どの施設もラストスパート中。朝の出勤時間は、どどどと人の波が動き、あっちでもこっちでも施工が進み、資材が搬入されて、エリア全体が活気に包まれています。大阪での一大プロジェクトと報道されていますが、日本でも稀にみるビッグプロジェクトであることを実感します。

ホテルの準備も着々ですが、エリア内のショップも本当に楽しそう。空間がゆったりしていて、本当にいい時間を過ごせそうです。六本木ヒルズやミッドタウンができたときも、素敵だなあと思ったものですが、グランフロント大阪はまた別格のスケール感があります。

ゲストをお迎えする前に、私自身がこのエリアにワクワクしています。もう単なるミーハーかも。オープンしたらあそこのカフェに寄りたいなあ、とかあそこのショップには何が並ぶんだろう、とウキウキです。

人が出会うことで新しい価値を生むことを目指した、と聞いていますが、本当にそういう空間や創りになっている場所です。このプロジェクトに参加できて、本当に幸せ。みんなで力を合わせて、素敵なスパにしていきたいです！

 

日本のスパを作る

今、夏開業のスパの準備を進めています。今回のテーマは、”日本”です。

スパでもホテルでも”その土地らしさ”をとても重視します。私も日本の良さを活かしたスパを作りたい、とずっと思っていました。でもどうやって・・？レベルの高い化粧品のほとんどはヨーロッパ発です。日本の素材のすばらしさはわかってはいても、ホテルスパで使えるようなレベルにもってくるには、かなりの専門性が求められます。そして建築は？デコレーションは？

アジアスパが流行ったとき、あっという間に広がりましたが、その理由は、そのおおらかさゆえに（大雑把とも言う）導入しやすかった、という点が大きかったと思います。が、日本のコンテンツは、ある程度知識も慣れもある中、中途半端なものをホテルで提供することはできません。それよりは、異国情緒のあるものを持ってくる方が新規性もあって人気が出ます。

でも、ここ数年、色んなご縁で日本の産物や工芸品、メーカーの技術に触れ、そして海外の展示会に行ってみたり、バイヤーと話す機会を通して、日本の文化やモノ作りの評価が想像以上に高いことを知り、何とか”日本”を発信してみたいと思うようになりました。

そして今回、ようやくコンテンツが集まってきたので、私としては初めての”日本”にこだわったスパをオープンさせることにしました。とはいえ、指圧・按摩・鍼灸のみを行うわけでもなければ、バスローブの代わりに浴衣を使うわけでもありません。日本は十分にグローバル化しており、今更生活様式での”和”を出すことはやや現実的ではないように感じているからです。

むしろ、世界中で当たり前のように使われているアイテムで、日本の技術が生きているもの、日本人自身も触れてみて、その良さを再認識できるようなものに、今回はチャレンジしています。海外からのゲストがスパで体験したら、持って帰りたくなるような、日本人はちょっと誇りに思えるような、そんなサービスやアイテムです。

一つ一つ作りこんでいく中、勉強になることが本当にたくさんあります。スパは文化と融合させてこそ、心に響くものになると改めて実感します。音色一つとっても、金属の配合でいかに残響が違うか、澄んだ音とそうでない音は、どう技術が異なるのか・・などなどほとんどオタクの境地です。そのオタク道を一層邁進すべく、明日から雪の中の工房を訪問してきます。

 

 

ビィオセンシィエール

毎年厳しさを増していく印象の東京の夏。今年は節電もあって、思わぬところが暑かったり・湿度が高かったり。軽井沢のような快適なところから戻ってくると、ああ、夏はここに居たくない・・とつい思ってしまいます。

体調を崩しがちなとき、強い味方になっているのが、ネリー博士ブレンドのビィオセンシィエールです。ぐったりしがちなとき、その効果を一層実感します。

私がよく使うのは、BBSという１００％のエッセンシャルオイルをそのまま擦り込んでいくもの。私はCirculation, Relieveを愛用していますが、ほかのものも常備して、状態に合わせて使っています。かなりの肩こりや重さがあっても、夜寝る前に擦り込むと朝はすっきり！私の周りのハードワーカーたちにも大好評です。あとはATWというフォーラルウォーターを飲むもの。これも日常的に飲むようにしています。

出会えて良かった！と思えるすぐれものです。