久しぶりに骨折の経過報告です。
21年12月に、富山の岩瀬で交通事故に遭い、左足首を損傷しました。その後入院・手術・リハビリ・抜釘手術と進み、2年が経過しました。久しぶりにお目にかかる方から、”その後足はどうなの?”とお気遣いいただいているので、状況をお知らせしておこうと思います。
事故に遭った際、痛みはすさまじいものがありましたが、左足首のみの損傷だったことと、骨折との診断だったので、やや甘く見ていたところがありました。東京に帰り、ギブスをつけてもらえば治るんだよね、ぐらいの感覚です。当然、一定期間安静にしていれば元に戻ると思っていました。が、ギブスをつけてもらうつもりで、東京の病院の整形外科で診療を受けたら、そっこー入院・そっこー手術という流れになり、大困惑。かくして、人生初の外科手術を受ける事になりました。最初から最後まで言われたのは、”元通りにはならない”ということでした。症状的に、骨折に加え靱帯損傷が激しく、骨がついても、周囲の筋の機能が戻るのはかなり難しいという診断でした。骨折=捻って折れちゃう、というイメージでしたが、症状にもいろいろ幅があるんだなと思いました。
入院1ヶ月ということでしたが、病院にいるだけで病人になりそうだったので、最短で退院し、そのあとは自宅で過ごしつつリハビリに通うことにしました。外に出るときは車椅子、自宅の中では、リール付きの椅子で移動、その後は松葉杖の生活となりました。半年ぐらい経過し、松葉づえ無しでの歩行になりましたが、転倒が怖いので、人混みを避け、長時間一人では外出しないことを心掛けた生活を送りました。ようやくある程度慣れてきたところで、抜釘手術となり、それが落ち着いて、症状固定の段階に入ります。
この間、生活は骨折ケアが中心になります。リハビリを中心にした生活になり、水中ウォーキングをし、パーソナルトレーニングに通い、落ちた筋肉を何とか回復させることにしました。が、それでも、ある日気づくと、骨折した側と反対の方に激痛が走りました。また整形外科に行くと、今度は違うところを手術という話になってしまいました。それではたまらないと思い、治療できるところを探し、整形外科と鍼治療を組み合わせた治療を開始することにしました。梨状筋が極度に硬くなっており、それが痛みの原因ではないかとの診断でした。とはいえ、とにかく全身バランスが悪く、ガチガチなので、その修正に時間がかかるとのことで、また通院+リハビリ体操@自宅。半年程度集中通院し、今はメンテナンス期間に入っています。
とりあえず日常生活は普通に送っています。が、後遺症は残っているため、”治った?”と聞かれると、う~んと曖昧な答えになり、”大丈夫?”と聞かれると、大丈夫と答える、そんな感じです。
昨年秋から、長時間移動がある出張(例えば広島)にようやく復帰し、少し自信がつきました。長時間足を動かさないでいると、筋肉が固くなるようで、最初歩くのがちょっと大変だったんです。どうも、靱帯が無い分を筋肉が支えているため、すぐには稼働できないらしく・・。なので、移動中はとにかく足を動かす体操をずっとやります。これである程度は対応できるようになりました。意外な盲点は、実は靴なんです。痛みがある個所がいくつかあり、それが革靴の淵にあたるととにかく痛い。そしていまだにグラグラ感もあるので、ヒールのある靴はほぼ無理。世の中がスニーカー許容社会になって助かっているのですが、それでも悩む機会はあります。一方、すごく楽なのが足袋です。これは足首までしっかりホールドするのと、草履は足首にかからないので、この組み合わせは思いのほか快適です。なので、着物を着る機会がより増えました。色々お試し中です。
昨年末、実況見分のために、2年ぶりに富山の岩瀬に行きました。なぜに2年も経過しての実況見分?と思われるかもしれませんが、いろいろありまして。で、岩瀬の事故現場に立ってみると、蘇る恐怖。いまだに何度も夢に出てきては、うなされます。大好きな街ですが、しばらく行く事はないと思います。骨折はある程度治っても、気持ちの上では回復しないものだ、と思ってしまいました。