暖かい冬かと思っていたら、急に冬本番。こんなときには鍋とか根菜類などを無性に食べたくなり、”旬”ってあるよね~と実感します。
春夏秋冬とある中で、冬の料理は結構悩みます。数年前、超有名な京都料亭の赤坂店に1月に行ったのですが、どっしり・どっしりと音がするような芋と根菜類のオンパレード。当然色も地味で、なんだかどんより~と暗い気持ちになりました。お祝い事でちょっと奮発して行っただけに、デザートにアンコものが出てきたときにはタメ息が出そうでした。
でも、これはここだけの話ではなく、”本格的”な日本料理屋ほど、この時期葉物は出しません。それが王道なのでしょう。マクロビオティックで料理を習ったときも、どっしりどっしりでした。確かに、自然な状態で作物を育てれば、この時期トマトだのレタスだのはできるはずもなく、ハウスで育つような果物だって邪道と言うものでしょう。
でも・・暖房の中、ぬくぬくすごす軟弱な環境で生活を送っていると、体の中に純粋な”冬”があるかどうかは疑問です。水もの、さっぱりしたものが食べたくなるときもあり、それを食べてよいものか、体に悪いのか結構悩む時期が続きました。
おせち料理などは、典型的な”冬”の料理です。あく抜きが必要な食材のオンパレードで、乾物を戻す、長時間かけて煮る、などなど、保存食を”戻す”行程が延々と続きます。自宅で作るときは薄味にしますが、保存を前提にしていた時代の味付けはさぞ濃かったことと思います。で、おせちを食べると、なぜか無性に欲しくなる葉物のシャキシャキサラダ(水菜とジャコとか・・)やイチゴ(超邪道なんでしょうけど・・)。特に暖かい部屋で食べているとのどが渇くので、水もガブガブのんじゃいます・・。
最近では、”自主的に時代に合わせる”ということで、体が欲するものは摂るようになりました。冬ならではのおいしさは大歓迎なので、最近はあぶらの乗った”ブリしゃぶ”が我が家のブームだったりします。