社会人になって最初に学んだことが、ミーティングメモをきちんと書く、ということでした。外部インタビューメモ、社内ミーティングのメモ、そしてクライアントミーティングのメモ、と膨大な数のメモを取らなくてはならず、これをきちんとまとめるのは、至難の業でした。 慣れない分析業務もあり、ついつい後回しに・・。すると”あれはどうなった?”と矢のような催促。ようやくまとめて書き始めると、結構覚えてない・・。そこで初めて気がついたのです。”会議の内容を理解していなかった”ということに。
それからは、とにかくMTG直後に書く、わからなかったところは聞きにいく、ということを繰り返し、何とか形になるようになりました。そして何がなんだかわからなかったプロジェクトの流れも理解できるように。そしてある日、メンバーに配布したメモに”Good Job!"と書かれたものが机に置いてありました。プロジェクトリーダーからでした。涙が出るほど嬉しかった、を超えて、本当に大泣きしました。嬉しくて。そのメモを在籍中、ずっと保管していました。(守秘義務のある業界ゆえ、退社時は全てを廃棄しましたが)
今でも私はMTGをする上で、メモを重要視しています。スパの現場でMTGをしても、トレーニングをしても、メモやレポート提出をルールにしています。このことにより、どの程度内容を理解できているか、どの程度今後フォローの必要があるかを判断できるからです。このやり方は、セラピストたちにとって、はじめは困惑があっただろうと思います。この会社は紙が多い、この会社はPCの負荷が多い、との意見もありました。でも、運営をはじめて5年経った今、本当に素晴らしいメモや企画書が現場から上がってくるようになりました。 こういったメモも日報も、提出されたものは、全て目を通しています。すべてに返事をするわけではありませんが、緊急性を感じたとき、胸打たれたときは、深夜でも返信します。あまり言葉多くないスタッフが、実は色々考えていることを知ったり、トレーニングでの学びが思った以上に多かった、といったことを知る機会にもなります。
多少しんどいと思うかもしれませんが、この”文字にする力”は一生役に立ちます。メールやブログなどで散文的な文章が一般化している中、じっくり考えて書く、という機会が減っているだけに尚更。
忙しい中、メモを添削したり、それとなく催促してくれた先輩や上司。そういう手間をかけてもらえ、メモの大切さを理解できた私は幸せ者だと思います。そして今夜も、レベルアップした力作の日報を全て読み終え、業務終了です。