このところ、素晴らしいフレンチとの出会いが続き、幸せな日々の中にある私ですが、その中でも”これはスゴイ!”と感動しているのが、銀座のエスキスです。
日本のフレンチの特徴は、その繊細な季節感にあると思っていました。それを見事に表現したお皿の数々に、感動の連続。なので、この季節感を理解しているのは、日本人シェフに違いない、との思い込みがあったのです。最近になって、実はコルシカ島出身の若きフランス人シェフだったことを知りました。
ここのフレンチには、和食を思わせるところがあり、それが妙なフュージョンじゃなく、正統なフレンチなところがスゴイ!と思うのです。
例えば、このお魚のお料理。”ぶどうの収穫”をイメージされたそうです。鯛は自家発酵葡萄酒でマリネし、銀杏・枝豆・野生のフェンネルの花、そして。。。何と海ぶどうが添えられています。久米島の居酒屋で”めずらしいね~おいしいね~”とビールとともに食したぷりぷりの海ぶどう。。立派になって・・うるうる。9月の下旬、まだ残暑が感じられる日に感じた初秋がみごとに表現されていて、本当に感動しました。
多様な食材、手の込んだ下準備、でありながらすっきりした表現。ええ~っここのシェフはどんな人!?と興味津々だった折、テレビ東京で特集番組が放送されました。(なんというタイミング!)この番組は”UMAMI"に着目し、鰹節ならに鴨節を作ってスープに仕立てている、というあたりを中心に紹介していました。
シェフの食材探しにも同行して取材されていましたが、何とその行き先は宮崎!尾崎さんの牛、宮崎のエビ、野菜など、次々に試食しながら採用を決めていきます。宮崎の景色や気候が故郷に似ている、自分にエネルギーを与えてくれる、と語っておられるのを見て、ジーン・・。益々この店のファンになりました。
秋~冬のお料理も楽しみです!