歌舞伎町大歌舞伎、本日初日でした。記念すべき初演を観たいと思って、昼の回に行ってきました。
歌舞伎町という町名そのものが、もともとこの地に歌舞伎座を作りたい、という想いから始まっています。戦後焼け野原になった東京の復興には、笑いが必要だという町衆の強い想いがあったそうです。東急歌舞伎町タワーのプロジェクトに声をかけていただいた時、概要説明でこのお話を聞きました。開業1周年のこのタイミングで、歌舞伎上演が実現したことは、本当に嬉しいことです。
6階のシアターミラノ座には、のぼりが並び、いつもとは違う雰囲気になってます。
歌舞伎上演とあって着物の方もちらほら。こうやってマダムが集まる雰囲気も良いものです。偶然会った友人も着物姿でした。私も次回は着物にします。
これまで、歌舞伎は歌舞伎座、新橋演舞場、南座など、長く歌舞伎を上演してきた会場で楽しんできました。残念ですけど、改修があっても座席の狭さやクッションはそのまま、奥行きもそのままで、正直観劇するのに快適な環境とは言えません。それでも、歌舞伎の雰囲気を味わうには良い場所です。今回、シアターミラノ座はどんな風になるのか、それも興味ある点でした。足元広く、クッション良く、席がジグザグに配置されているので、とても見やすい。かつ、もともとが立体的な作りの会場なので、2等席・3等席でも良く見えて十分楽しめると思いました。)(ちなみに、3等席ですと4,000円です。)
演目は、1部(踊リメイン)、2部(お芝居メイン)で、2時間半。これもまた快適。12時に始まり14時半に終わります。夜の部は16時始まりなので、18時半に終わることになります。そうするとディナーもゆっくり楽しめます。私は以前から、歌舞伎が長すぎる…と思っていたので、今回の構成はとってもハッピー。いつもの歌舞伎ですと、16時に始まり終わるのは早くて20時半、この間は21時を回ってしまい、ディナー開始が22時・・・。お店にも大迷惑になってしまいました。かつ、みんなもうグッタリで、しばらく歌舞伎はいいや、という雰囲気になってしまいました。
今回は、まとまった構成で、大笑いしてしっかり楽しみ、そのあと、ホテル内のJAM17にお茶しに行く元気がありました。5月の本当に気持ちの良い日だったので、テラスでお茶してゆっくり。これぞ観劇!次は夜の回に行くので、舞台の後のディナーも楽しみです。
さて、今回の大歌舞伎に先立ち、4月28日には大お練りがありました。新宿の町を人力車が通り、町衆・お姐さん方、それに歌舞伎役者が通る様に、歌舞伎町全体が盛り上がりました。多くの人が並び、お練りが通るのを待ちます。こんな感じでした。
舞台挨拶の際、勘九郎さんが、”歌舞伎町らしい歌舞伎を””若い人にも観てもらいたい””若い役者の活躍の場を作りたい”と話しておられました。福叶神恋噺は、貧乏神の話ですが、シャンパンタワーならぬ味噌汁タワーが登場し、ホストクラブのような様相になるなど、盛り上がり要素満載でした。古典を活かしながら、こういうアレンジできるんだ、とこれも目から鱗。
今回の上演は5月26日(日)まで。まだ回によってはチケットがあるようなので、是非多くの方(歌舞伎未経験の方は特に)に楽しんで欲しいと思います。そして、ちょっと気が早いのですが、来年もまたやって欲しい!