映画ソーシャンル・ネットワークを観ました。ややネット拒否感があり、SNSもツイッターもやらない私ですが、映画そのものは、とても面白かったです。
ネットはここまで来たんだなあ、と思うと同時に、相変わらずの投資の世界と、ちょっと賢くなっていく現代のアントレプレナーの姿に時間の流れを感じました。
Facebookのすごさは、ネットに携わるものであれば誰もが目指すものをいとも簡単に達成してしまったことです。それは”良質な顧客データを大量に集めてアクティブな状態を保つ”ということです。一昔前であれば”大量に”集めるだけで投資家の資金を数億・数十億と集めることができました。”良質な”データを取得するために、音楽やコンテンツの価値が上がったこともありました。でも、アクティブにするにはどうすれば?という解を見つけることは難しく、ここはやや暗礁に乗り上げた感が。
この映画を観ていると、最大のコンテンツは、人とつながりたい、という気持ち、自分をアピールしたい気持ち、自分と気が合う人たちでネットワークを作りたい、という社交性溢れる人たちのパワーだったということに気づきます。そしてマーケティング上、こういった”発信力”がある人は最も価値が高い顧客グループに定義されます。(ネットオタクと対極にあるのが面白いところです)
ハーバードにいたスノビッシュな双子(レガッタの選手という設定)や、投資家が入ることで裏切りが起きる、などというのは、ベンチャーが大きくなる上で典型的なシナリオのように思いましたが、これは10年前にしょっちゅう起きていたことなので、今の人たちはもうちょっと賢いんじゃないかな、という印象を持ちました。
”つながる”ということは新たな知恵をもたらすことなので、より新しいネットモデルが強欲な投資家の頭脳を軽々と越えてくれるような痛快な展開を見てみたいものです。それにしても・・・大変な世の中です。