震災後、様々な生活での変化があったけれど、結婚と離婚の数にも影響があったと聞きます。若い世代はこれを機に一緒に暮らす、結婚する、という決心になって、絆が強まったというめでたい例。一方で、頼りにならなかった、肝心なときに居なかった、との理由で離婚に踏み切る例などです。
あとは、大切にしていた食器や置物が壊れてしまい、保有することの空しさに気づいたので、物を減らしている、との話も耳にします。
私自身も、自分にとって何が本当にしたいことか、何が大切なのか、以前よりじっくり考えるようになりました。ちょっと何かあると優先順位が変わってしまうこと、すぐに忘れてしまうことは、実はどうでもよいことなのでは、と考えてしまいます。
震災時、多くの人がまずは周りのことを考える、他人への思いを寄せる、という行動をとったことは本当に素晴らしいことでした。それから数か月が経ち、その雰囲気がやや薄れてきたような気がします。まずは自分、いっぱいいっぱいだから、余裕がない、という言葉をまた耳にするようになり、ちょっとがっかりです。
震災時に、じっくり考えて行動に変化があった人もいれば、咽喉元すぎればで、大して考えなかった人もいるようで、その変化の度合いで人との付き合い方も変わりそうな気がします。