銀座小松ストアーの内覧会に行ってきました。オープニングは本日なので、きっとユニクロ側を中心に、今ごろは行列ができていることでしょう。
2棟から構成されている、新小松ストアー、1棟はユニクロ、もう1棟はギャルソンのセレクトショップであるDover Street Market Ginza+Rose Bakery+Komatsu Barという対照的な内容になっています。ある意味では、日本が誇るマスとエッジのショーケースのような場所で、とても興味深くじっくり見てきました。
ユニクロ側は”頑張ってる”印象を受けます。12フロアにぎっちりと、全国展開している商品と限定品が揃い、デザイナーや雑誌とのコラボ商品あり、豊富な絵柄のUTありと、本当に盛りだくさん。ユニクロ側からスタートすると、”へえ、やるね~”と感心しきり。
ただ、7階の廊下を渡り、Dover Street 側に渡ってみると、ワクワク度は激変します。本当に面白い!ギャルソンのセレクトということで、とても日常的には着ることのできない服のオンパレードなのかと思っていたのですが、ディテールに凝ったカーディガン、さらっとしたワンピースなど、普段使いできそうな、で、良く見ると遊び心がある、という服がいっぱい。もちろん、???という感じのものもありましたけど。
このところ、新しい商業ビルがオープンしても、結局同じようなブランドが入って、しかも内容がつまならないなあ、と思っていたのですが、ここは違う!自分で買って着るか、ということは別にしても、デザイナーのこだわりとか縫製の繊細さとか、見て楽しい!が満載です。
こうなってくると、正直なところ、ユニクロの商品はかなり色あせて見えます。コラボものも、地に足がついていないというか、無理をしているというか。もちろん、価格が何十倍も違うので、異なる基準で見るべきなのでしょうが、にしても・・。あと、こちら側のビルには、カフェありバーありでこちらも充実。ロンドンやパリにあるようなフロア構成のスタイルで、とっても落ち着きます。新宿のバーニーズがオープンしたとき、上のフロアにカフェがあって、かなりお気に入りだったのですが、その後ベビー服売り場になってがっかりしたことを思い出しました。歌舞伎町よりの新宿と銀座のド真ん中では違う、ということに期待し、このフロア構成が維持されることを切に祈ります。
さて、気分よくDover側を降りてきて、改めてユニクロのフロアマップを見てみました。これで良いのか?とかなり疑問を感じる構成です。シャワー効果を狙ったのでしょうが、企画ものが上に来て、間のフロアにやや魅力の薄い商品のフロアがあります。かつ、渡り廊下のある7階フロアが何とキッズ&ベビー。バギーを押すママさんたちに7階まで上がらせるのでしょうか?しかももっともDover側とシナジーが無い客層に思えますが・・。
実はオープニングの雰囲気もかなり異なったものでした。ユニクロ側は一部フロアでメディアを招待したパーティーを行っていて、そのフロアはシャットアウト、準備中なの?と思いきや、どうもシャンパンを配っているからはいっちゃダメ、ということだったらしいです。一方のDover側は、KOMATSUのバーでシャンパン休憩したあと、出てみると、大賑わい。その全員におしげもなくシャンパンを配りまくっていました。すでに飲んだ後だったので、遠慮しましたが、服好きの招待客たちは、陽気にほろ酔い気分。海外からやってきたクリエーターたちがあちこちで談笑していていい感じ。ロープがいっぱい、ピリピリしたPR会社のスタッフがあちこちに立っているユニクロ側とは大違い。
ユニクロが雇ったPR会社がシャットアウトした人の中には、本当はユニクロがお近づきになりたい人たちもいたんだろうにねえ、と友人たちとおしゃべりして帰りました。銀座の洒落ものストア・小松のリレーション、ギャルソンのリレーション、そして銀座の一等地。ユニクロが大枚はたいて手に入れたいと思っていたであろうものが目の前でUターン。体育会系さながらの手堅いオペレーションはある意味立派なんだけど、このガチガチ感がこのブランドをいま一つあか抜けない感じに留めているように感じました。もうチョット肩の力を抜いたほうがいいような気がするけど。
と、色々感じつつも、充実の内覧会。人出が落ち着いた頃、じっくりお買い物を楽しみたいと思います。海外からのゲストを案内するにも最適です。