神楽坂を歩いてみたい!という方のために、”マイベスト神楽坂本”をご紹介したいと思います。ドラ・トーザンさんが書かれた本です。
神楽坂は不思議な街です。古いものと新しいものが自然に融合しているだけでなく、日本的なもの、フランス的なもの、それからやや異国的なものもあちこちにあります。お値段も本当に手軽な居酒屋や焼き鳥屋から、高級料亭まで。石畳からパチンコやゲームセンターまで。そして素敵なギャラリーやサロンからポルノ専門映画館やキャバクラまで。
都会の真ん中なのですが、地域のイベントも頻繁に行われていて、夏お祭りには、子供たちも多く参加します。芸者さんの踊りの会もありますし、街歩きのツアーも行われています。毘沙門天の掲示板には、落語の会やスケッチの会、写真の会などのワークショップの案内も多数あります。
神楽坂の魅力は、単に美味しいお店がある、というだけではなく、地に足のついた文化があることだと感じます。住めば住むほど好きになるこの街ですが、”なぜこんなにいい街に?”というのが私の素朴な疑問でした。この本には、私の好きなお店のオーナーやシェフが登場し、お店をやることになった経緯とか、お人柄が紹介されています。すでに親しくさせていただいている方々も出ておられ、一層親近感がわきました。
素敵なお店ぞろいの神楽坂ですが、私が一番好きな場所&時間は、夕暮れときのキャナルカフェです。コーヒー1杯飲んでる
だけなのに、旅に出ているような気分になります。お花見の時期やGWは長蛇の列になってしまうのですが、平日夕方は空いていて、本を読むにもぼ~っとするにもぴったりです。最近、すぐそばにスターバックスができ、ここもいい感じですが、やはり水面をそばに感じられる場所はキャナルだけです。
一人旅でたびたびフランスを訪れるようになって、カフェや公園での時間を楽しみようになると、神楽坂の良さを益々実感できるようになりました。坂とか石畳があって、初めての人にはわかりにくかったり、車で来るには今一つ、という声も聞きます。でも電車で来るには便利ですし、”歩く”を楽しめるのがこの街の良さ。細い路地も多いので、ペタンコ靴がお奨めです。