色の力は偉大です。無意識の中、目に飛び込んでくる色で、ワクワクしたり、心静かになったり。
”赤”とか”青”など、12色パレットの色では表現しきれない、国ごとの色のニュアンスもあります。チベット密教の国に行くと、その色の鮮やかさに異国を感じることがあり、一方で、日本に戻ると、何とも言えない曖昧な色に、ほっとする自分を感じます。
以前にも、このブログで紹介した本ですが、中国から渡ってきた色が、日本の色に変わったのには、この国の湿度が影響していると解説されています。面白いことに、唐の時代の色がはっきりした原色なのに対して、時代が進むと、曖昧な色やぼかしの表現が増えていくことに気付きます。
ALL THAT SPA OSAKAのトリートメントルームが7部屋に決まったとき、チャクラの色を取り入れてみたいと思いました。でも、単にチャクラ色を英語名称にしてもつまらない、日本の色の名前をつけたいと思って、考えた結果が、今の部屋の名前です。
赤~Rose Red~紅(くれない)、オレンジ~Marigold~山吹(やまぶき)、黄~Canary~菜花(なのはな)、青~Turquoise Blue~浅葱(あさぎ)、藍~Lapis Lazuli~瑠璃色(るりいろ)、グリーン~Evergreen~常盤(ときわ)、紫~Iris~菖蒲(あやめ)
暖色の赤から始まり、寒色の紫で終わる流れですが、その転換の色がグリーンです。チャクラでは、これがグリーンとピンクとされており、愛情のチャクラとされています。大阪のスパでは、カップルルームが一部屋ありますので、その部屋にTOKIWAと名付けました。緑にも色んな表現がありますが、永遠の愛を感じてほしくて、英語ではEvergreen, 日本語では常盤と表現してみました。
ベッドセッティングにも、この色の考え方を取り入れています。
ベッドに置かれているガラスアートは、富山ガラス工房の作家さんの手によるものです。
エントランスにも、7つ飾ってあります。
エントランスの7つのアートボックスにも、チャクラをテーマにした作品が並んでいます。
大阪の開業プロセスの中、実は私が一番時間を使ったのが、この色を取り入れること。実は私にとって、窓の無いスパを手掛けるのが初めてだったため、どうすればゲストにエネルギーを感じてもらえるか、かなり悩みました。
開業準備の実務作業山積みの中、最後の力を振り絞って生み出したネーミングです。本当に頑張ったことって無駄にならない!この時のアイディアが、今回の新商品につながりました。