広島出張の帰り道、ピーターラビット展を見てきました。
まずはエントランスからワクワク
さりげないお出迎え!
1時過ぎていたので、まずはランチ。この美術館のレストランLe Jardinは、アンデルセンの運営で、展覧会のテーマに合わせたランチプレートやデザートを出してくれます。これもいつも楽しみ。今回はこちら。
このレストランから、美術館のエントランスを見ていると、隠れている可愛い子たちが!
今回の展覧会は、作者であるビアトリクス・ポターの生誕150年を記念して開催されました。ポターの生い立ちと、ピーターラビットの誕生の経緯を見つつ進んでいきましたが、とても興味深いものでした。もともとポターは貴族の生まれで家庭教師の元で学びます。絵を描くことが好きで、科学にも興味を持っていた彼女のスケッチは、とても写実的。可愛がっていたウサギのスケッチがピーターラビットの原点だったそうで、それがこちら。
彼女の才能を高く評価した周囲の人が、出版を勧めますが、ご両親の反対を受け、なかなか実現しなかったとのこと。当時は、貴族の娘が働くこと、そしてビジネスで財を成した人と結婚することにも強い抵抗があったそうです。価値観って、こんなにも変わるんですね。
ポターは、自分の世界観とクオリティにこだわりを持っており、本当に描きたいと思うものしか残さず、そして模倣品が出ないように版権を買い取り、そして、遂には、作品の場となった湖水地方の土地を守るために購入し続けます。それが、今のナショナルトラストの礎となったそうです。
趣味が仕事になった、夢のような人生ですが、とても強い信念の持ち主だったのだと思います。印象深かったのは、彼女が描く動物が可愛らしい一方でリアルな面があるのは、骨格の描写が正確だからなのだそうです。その正確さを身に付けるため、死んだ蛇や猫を茹でて皮や肉を落とし、骨格のスケッチを行っていた、との説明がありました。ただ、”素敵””可愛い”だけでない一端を垣間見た気がしました。