昨日7月2日、東京都議選でした。8時の投票終了時には、もう速報が出ていて、小池都知事率いる都民ファーストが圧勝したのはご存知の通り。東京都民として、私もしっかり投票しました。
予想以上の自民党惨敗につき、様々な要因分析や責任論が出ています。秘密情報保護法のゴリ押しとか、加計問題とか言われていますけど、私は少し違う見方をしています。
それは、”安倍首相の女の趣味が悪すぎる”ということです。
このところ、様々な年代や職種の仕事を持つ女性達と話す機会があるのですが、その折に感じるのは、小池都知事支持者が驚くほど多いということでした。私自身は、政策実行面でやや失望している面もあるのですが、そんな事を口にするのが憚られるほどの熱い支持です。小池さんの写真集も、いい売れ行きだと言いますし(誰が買うのかと思っていましたけど)、根強いファンがいるのは確かです。小池さんが政界渡り鳥と言われても、それは男性の論理だという見方が強いですし、親の介護をしつつ家族の絆に支えられ、美人バツイチで、若い人の支持を集めて輝く姿にあこがれる人は多いようです。
となると、そのアンチにいる人は攻撃されるわけで、”丸川ごときが百合子さまを攻撃するのを見ると、テレビに向かって叫びたくなる”とか”稲田をクビにしない限り、絶対に自民党は支持できない”という声も耳にしました。実際、彼女たちの話し方やファッションは、極めて前時代的で、男性の権力者に迎合し、まるで職場愛人のようにぴったりと寄り添って得た力でしかありません。そういう立場を、多くの女性達は忌み嫌います。そして、その背後にいる安倍首相に対しては、”女房の趣味も悪く、部下の見極めもできない、出来の悪い二代目経営者のマザコン息子”という評価を下すわけです。
安倍首相は、女性の活躍を掲げて女性票の獲得を目指しました。おぼっちゃまで、ソフトな語り口で、妻をパートナーとして尊重しているというイメージは、一時期票の獲得に成功しました。が、今やこれも全て裏目に出ています。あんなの(稲田とか丸川とか)来たら本当にたまらないわよねー、でも、うちも大差ないわー、とか、結局男がやるとああいう女を連れてくるのよねー、といった話は、時間を忘れて延々と盛り上がります。
で、そこに登場するのが”百合子さま”です。きっと現場はそれなりに大変なのでしょうが、時にハラスメントに耐え、余計な事は口にせず、そして、堂々と公の場で正論を言う姿は、実に凛々しく映るわけです。
つい1週間前まで、自民党と都民ファーストは拮抗していたと言います。この1週間で起きたことは、豊田議員の”ハゲー”と稲田大臣の不適切な発言でした。そしてその両方とも、厳しい処分がなされないまま、都議選を迎えました。これまで無風状態だった都議選に、政策論争が持ち込まれているはずもなく、あったのは、ワイドショーや週刊誌によって盛り上がったお茶の間論争です。そのお茶の間の話題は、”あんな女を見たくない”という感情論だったような気がします。
それにしても、小池さんは本当に”持って”ます。石原元東京都知事の”厚化粧の年増”発言が追い風になって当選し、今度は、安倍チルドレンの女性群の失態によって、大きな力が味方しました。
さて、安倍首相の女の趣味が悪すぎることに加え、自民党の重鎮たちは、相変わらずの女性蔑視体質やパワハラ体質を露呈させました。この流れでは、今後の選挙では一層の苦境に立たされることでしょう。そして、小池さんが冷静さを保ち、彼女自身のイメージを維持できれば、本当に日本初の女性首相になるかもしれません。