蒸留体験に参加しました。
設備はこれ。蒸留のプロセスが見える化されています。
材料はコレ。摘みたてのローズマリーです。
蒸留は、植物に熱をかけて、エッセンスを抽出する手法です。メカニズムはシンプルなので、古来から行われてきた伝統的手法です。エッセンシャルオイルはもちろんですが、身近な例では、アルコールでもおなじみ。
熱をかけて湯気をあてると、ローズマリーはだんだんしんなりしていき、エッセンス以外の成分(アクなど)は、下に溜まっていきます。
最初はこんな感じですが、
だんだん色が濃くなっていきます。
プロセスが進んでいくと、右側の装置にに液が溜まっていきます。表面にはうっすらと油分が浮かぶようになります。これがエッセンシャルオイル。うっすらと一層。この油分を集めたものがエッセンシャルオイル。一瓶分採取するために、必要な植物の量とプロセスを考えると、気が遠くなりそう・・(一滴の有難みを実感します)
今回の体験では、油分が多い部分と、少ない部分に分けて、違いを試しました。
こちらは油分が少ない方。
少ないと言っても、香りも味もかなり濃厚です。低濃度になるように水で割って飲んでみましたが、それでもはっきり味があります。どんな植物でも採取直後は硫黄臭がするそうで、飲むときには香りをかがないようにしてググっと飲みました。飲んでみると、何だかすっきり。ローズマリーは肝臓に良いとされているので消化器官に効いたのかも。
植物によって、油分が多く分子が大きくオイル抽出がしやすいものもあれば、水溶性成分が多かったり分子が小さかったりしてオイル抽出しにくいものまで、様々なのだそうです。エッセンシャルオイルとしてあまり知名度が無くても、方向蒸留水としては優れたものもあるのだとか。加えて、同じ植物から抽出しても、オイル分と水溶性部分で異なる性質があるものも。本当に植物は奥が深いです。
こうやって、丸ごとの植物から抽出するプロセスを見ていると、原材料が安全であることがいかに重要かよくわかります。凝縮されたものを、身体に取り入れるわけなので。ちなみに、今回のローズマリーは、講師の先生のお庭からやってきました。
植物の面白さはもちろんですが、こうやってエッセンスを取り出す手法が、古代から引き継がれていることにも感動。人類の知恵は偉大です。