アスクルのロハコ事業と役員人事を巡って、株主であるヤフーと対立する状況が続いています。どちらも日本を代表する会社、早く決着して、ユーザー向けに力を注げる状況に戻ってほしい。
今、宮古島に新しいスパを作る準備をしていて、開業に必要なものをあれこれ発注しています。そんな中、宮古島のスタッフから、”宮古は、アスクルが対応していないので、本社経由で送ってほしい”とのリクエストがありました。ええっ、と皆大ショック。それだけ、アスクルの存在は大きいのです。
2001年に、北海道の洞爺でウィンザーホテルの開業準備をしていた際、あの山まで短い納期で届けてくれるのは、アスクルだけでした。どの部署にも、分厚いカタログが積まれていて、困り果てたスタッフが貼るポストイットの山。文房具だけでなく、業務用に近いようなナプキンや、サインボードなども次々に発注。コップやコースターは、品番まで覚えているスタッフがいました。
スパの方では、スタッフルームの家具やキャビネットを大量注文。が、ここで困ったのは、組み立てに手間取ったこと。当時は、組み立てサービスが無くて、いくつものデスクや引き出しを、マニュアルを見ながら深夜に組み立てる日々が続きました。あまりに大変だったので、家具の組み立てサービスを有料で提供して欲しいと、何度も要望を出しました。この当時、ウィンザーホテルは、北海道で最大の取引先だったそうで、何か要望が無いか、きちんと物が届いているか、お電話を頂くことがあったので、お願いしてみました。
それから数年後、起業することになり、事務所を作るときは、ブラインドから家具まで全てお願いしました。なんと、組み立てサービスが始まっていました!立ち合いは私一人で、事務所準備は全て完了!スパを立ち上げるときは、かならず事務所登録をして、いつもお世話になっています。
アスクルの根強い人気は、こうやって、”世話になった”という気持ちを持つ人たちが支えているのだと思います。”文房具を届けてくれるだけの会社”じゃないんです。起業するとき、スタートアップの事業を立ち上げるとき、資金調達をするとき、などなど、ギリギリの作業をしている時は、本当に”パートナー”なんです。
現在、ヤフーはアスクルの大株主。だから経営に関与できる、経営陣を変えられる、と資本の論理では考えます。でも、その結果、ユーザーはどうなるんでしょう?ヤフーは実業が苦手です。もともと広告で始まった会社、アマゾンのような物流も、楽天のような営業チームも持っていません。
株主ならば、アスクルのファンにとって、もっといいサービスを提供できるように考えて欲しい。後先考えずに、ただ、自社の株価政策のために、ユーザーを無視するようなやり方は、最低です。そもそもそんな会社は社会にいりません。
ヤフー(というかソフトバンクグループ)で、もっと便利になるようなテクノロジーを入れるとか、海外展開をサポートするとか、もっとやること無いのかなあ、と思ってしまいます。海外進出した会社の方々から、”アスクル無いから、本当に不便なんだよね~”との声が上がる昨今、国内でもそれを実感しました。
騒ぎが収まったら、是非宮古島にも進出してほしいです。頑張れアスクル!!